先週、今年の予備論文試験の合格発表がありました。いつもブログをフォローさせていただいている何人かの方々で、着実に前に進んでいることが見て取れ、私の希望的観測があるにせよ、今年は合格しているだろうな、と思っていた方でも何人かは合格されていませんでした。司法試験予備試験が厳しいものであることを改めて実感するとともに、ひょっとして年々合格するのが難しくなっている(実質的な合格ラインが上がっている)のではないか、と思わざるを得ませんでした。


私自身は、今年は中途離脱・試合放棄(論文試験を受験できず)になってしまいましたが、来年は最終合格が難しいにしても、また受験するつもりでいます。現実的には再来年の最終合格を目標として、年明けから再起を図ろうと思っています(これ、何度目かな…)。さすがに来年の夏には現役を完全に引退できるはずなので、そこからまたしっかり頑張るつもりです。ただ、来年のおそらく6月末までは現在の仕事を続けることになると思われるので、せめてこれまでの勉強の成果・知識の蓄積の流出を最小限に止めるべく、基本書や判例百選などを出張の移動時間や空き時間に読むようにしようと思っています。


先週後半からはサウジアラビアに来ており、今、帰りの機中です。若いころには海外との取引に関係する部門にいたことが多く、長期ではないものの海外赴任も2回ほどしているので、これまでに世界の30カ国以上に観光や仕事で行ったことがありました。それでもこの半年間で、今回のサウジアラビアをはじめとして、今までに行ったことのない国に行く機会が何度かありました。この歳になると海外出張は時差や寒暖差の調整が肉体的にはそれなりに結構な負担ではありますが、やはり未知の文化や生活様式に少しでも触れることができるのは、ワクワクする経験であることに変わりありません。今回も空港についてすぐ、サウジコーヒーとデーツで歓迎され、すっかり気に入ってしまいました。また、都市にもよるのでしょうが、夜の10時ごろでも街の中心部の公園に子供連れの家族が遊びに来てきたりしていて、ちょっと驚きました。あとで現地駐在の職員に聞いてみると、お酒が飲めない(イスラム教)から夜でも酔っ払いが徘徊することはないし、全体として治安は悪くないということでした。早朝や夕方などには「お祈りに行きましょう!お祈りは良いものです!」という放送⁇が、日本で言うところの防災無線のようなもので結構な音量で流されるのも、イスラム教国ならではだなぁ、と興味深く聞いていました。



(ディリーヤ遺跡)


現地の駐在員によれば、サウジアラビアは現在の皇太子(MbS)が実権を握ってからのこの5年間で、劇的に(基本的には良い方向に)変化したとのことでした。石油に依存した経済からの脱却と、女性を含む国民生活の開放の方向性は、若者を中心として国民に基本的に支持されており、権威主義で1人の絶対的権力者によって統治している点では北朝鮮や中国、ロシアと同じでも、エリート層を主力として国民がその方向に共感して努力しているところが大きく異なるということでした。


今年はこのサウジアラビア出張が最後の仕事で、帰国したらそのまま年末年始休暇に入ります。1月は今のところ決まった出張がなく、少しのんびりできそうです。還暦まで約80日、退職まで約180日、短答試験まで約200日、この一年もいろいろなことがありましたが、気がつくとアッという間に過ぎてしまいました。来年は何とか短答試験に通り、しっかり準備して中途離脱することなく、論文試験を受けたいと思います。


皆さま、良いお年をお迎えください。