★今回のメッセージ★

・「血液に菌がいるかどうかの検査」=血液培養検査
・培養検査は、原因となる細菌を特定したり、病気の診断につながります
・熱が出て受診される場合、受診前にご自身で抗菌薬(抗生物質)は内服しないで下さい



熱が出て病院を受診される方は多くいらっしゃると思います。
私達は、感染症を疑った時に、血液培養という検査を行うことがあります。(感染症を除外しておきたいといった時にも行います。)

血液培養検査=血液に菌がいるかどうかの検査

血液に菌がいると「菌血症」の診断となります。

菌血症とは、重症感染症を示唆することもありますし、敗血症/敗血症性ショックといった重篤な病態へ移行することもあります。

 

 

「普通の採血とどう違うのだろう?」

この答えは、患者さんには大変申し訳ないのですが、少なくとも2箇所から採血が必要になります。1回の量も少し多いです。1回約20mL必要となるので40mLほど取ることになります。

(血液を入れるボトル→ https://www.bdj.co.jp/micro/products/index_ketsubai.html)



「そんなに血を取りたくない」と思われて当然ですが、発熱の原因を調べるため、原因となっている細菌(真菌)を特定するためにも、この血液培養検査が必要となってきます。

●発熱の原因不明の場合、血液培養から菌が検出される →診断がつき、適切に治療できる

 

●原因となっている細菌(真菌)がわかる →適切な抗菌薬(抗真菌薬)を処方できる



原因となる細菌が検出できると、感受性試験といって「どの抗菌薬がその細菌に効果があるか」を調べることができます。

戦う相手が明確になる!つまり敵(細菌)を適切な武器(抗菌薬)でやっつける(治療する)ことが出来ます。


血液培養を取る前に抗菌薬を内服していると、生えてくる菌も出てこなくなることがありますので、自己判断では抗菌薬は内服しないことをおすすめします。(持病をお持ちで、医師の指示があった場合は別ですが。)


診療をやっていると、血液培養を取っていて良かったと思うことが本当に良くあるんです。

血液培養が診断を教えてくれることを、何度も経験しています。



ちなみに培養検査は、血液だけではなく、痰、尿、便、髄液、胸水、腹水、膿、組織など、あらゆるもので提出されます。

これらも、適切な診断・治療を行うヒントを与えてくれます。

血液をたくさん取られていい気持ちはしないかもしれませんが、そういった検査なんだと知っていただければ幸いです。