題名にある通り、毎日少なくとも1回は顕微鏡を見ています。
感染症内科医が顕微鏡を見る理由は何かというと、「原因の菌を知るため」これにつきます。
原因の菌がわかれば、適切な抗菌薬を選ぶことが出来て、治療につながるといったメリットがあります。
(これと同じことを「熱がでた患者さんを診るとき 〜血液培養検査〜」で記載しています)
痰、尿、胸水、腹水、髄液など、採取してきた液体・・。なんでも、いただきます!
スライドガラスにペッと検体を塗りつけたり、垂らしたりして、グラム染色という染色方法を行った後、顕微鏡で見ます。
細菌がいるか、何の細菌が見えるかを確認します。
液体であれば、どれも1滴あれば足ります。少なくても大丈夫です。
それで、原因の菌が分かる=治療対象の敵が分かれば、それに越したことはありません!
グラム染色をして顕微鏡を覗いた世界がこれです↓↓

意外にきれいじゃないですか?(そう思うのは私だけでしょうか。)
背景はいつもピンクです。
「菌はどれ!?」というと、紫色に見えているものです。
紫色で球状のものが集まっていて、「果物の葡萄の房」のように見えませんか?
見えているのは、黄色ブドウ球菌という菌です。
これは実際に、インフルエンザ後に肺炎になった人の痰をいただいたものです。
肺炎は通常、肺炎球菌が原因となることが多いですが、インフルエンザ後の肺炎は、この黄色ブドウ球菌が原因となることがあるのが特徴でもあります。
(ちなみに、このブログのプロフィール画像は、肺炎球菌のグラム染色の写真です。少し形が違っているのが分かると思います。)
原因が分かれば、投与する抗菌薬も変わってきます。
毎回染色して顕微鏡で見るという地味なことですが、とても重要なのです。
皮膚科を受診された時に、爪を削って水虫の検査をされたことがある方はいるのではないでしょうか?
水虫の原因である白癬菌がいるか、いないかを顕微鏡で見て診断します。
KOHといった液を使用するので、グラム染色とは違うのですが、目的は一緒です。