【アクションカードで救急処置を

指示されAEDを行う教職員】

 

 

 

 

 長和町の長門小学校(宮島哲也校長・169人)は、このほど「緊急救急救命の訓練」を同校体育館で行った。

 児童が病気やけがなど緊急事態にすばやく対応できるようになることが目的。

 アクションカードを活用した教職員19人が参加した。


 緊急時の行動を指示するアクションカードには、AED(救急処置)、救急車要請、家庭連絡、記録などの担当が書かれた9枚のカードを用意。

 校長(本部)の指示で駆けつけた教職員は指示カードをもらい、カードを首から下げ行動に移る。
 

 アクションカードは、同校の養護教員からの提案。

同教員は前任校でこの方法を利用していた。

 カードを用いて、緊急時の行動を校長からの指示により対応する訓練は、県内でも珍しい試みという。
 

 訓練は、3年生の児童が授業中倒れ、副担任が発見。反応なし、呼吸なしの緊急事態を想定し行われた。

 

 アドバイザーとして参加した依田窪南部消防署員は「1分1秒を争う事態。AEDを持ってくる、救急車を呼ぶなど最初にやることは何かを考えて対応すること。担当が決まっていても交替する。消防署への通報は年齢、症状のほかアレルギーなどの情報も欲しい。家庭への連絡は動揺するのであまり詳しく伝えない」などアドバイスした。
 

 宮島校長は「しっかり準備をしていても焦る。緊急事態は様々な場面がある。授業中だと児童がいるため教職員の人数は最小でないといけないなど訓練で得たことを参考にさらに詰めたい」と話した。

 

 

【上田城跡公園のソメイヨシノ剪定枝で

染めた着尺(中央)などを

展示した小山さん】

 

 

 

 上田市住吉の紬織作家、小山憲市さんは30日まで、同市別所温泉のアースワークスギャラリーで「紬織」展を開いている。


 上田城跡公園を彩る”ソメイヨシノ”の剪定枝を鉄や銅、アルミの媒染で染め分けた着尺は淡いピンク、グレー、ベージュのグラデーション。

 上田の蚕飼姫プロジェクトが生産し、繭の中でサナギになった蚕が生きているうちに糸を取った「生糸(なまいと)」で織っているため、しなやかで光沢がある。


 サラッとした薄ものの「一重夏」や新緑をイメージした爽やかな色合いの作品などが並ぶ。

経糸(たていと)に60色を使った着尺は表情豊かで、織りの奥深い魅力を伝える。
 

 小山さんは「着物は着る人の思いを羽織るもの。着心地が良くてファッション性が高く、着る人の魅力を引き出せる着物をつくりたい」と話す。
 

 展示時間は午前10時から午後6時。

 最終日は午後5時まで。

 (電話)080・6937・0304(同ギャラリー)

 

 

【「写真は読みもの」と話す竹澤さん】

 

 

【B0の大判写真を展示した井澤さん】

 

 小諸市市町のカメラマン、竹澤学さん(37)と青木村当郷のフォトグラファー、井澤昇さん(32)による写真展「新世代X NEWPHASE」は30日まで、上田市天神3のサントミューゼ多目的ルームで開いている。


 ともに30代の2人は「写真は大きくプリントすることで良さを楽しめる。若い世代にも見ていただき、写真界に新しい風を吹き込みたい」と意気込む。
 

 竹澤さんは今年撮影した近作を中心に16点を発表し「写真は読みもの。見て、感じて、そこにひそむ物語を読んでほしい」と話す。
 

 友人の男性を撮った作品は「波乱の生きざまがにじみ出る、彼らしい表情が撮れたかなと思う」。「ありふれた風景でも切り取り方によって絵になる」と立体駐車場の壁を被写体にした作品もある。
 

 竹澤さんは「人の心を震わせられるような写真を撮りたい」という。
 

 会場に簡易スタジオを設置し、希望者の写真を撮影する。
 

 井澤さんはB0サイズの12点を展示。

ウサギの足跡が雪原に美しい曲線を描く1枚は根子岳中腹の菅平高原で撮影した。
 

 ライフワークとして取り組むタカの作品は「写真を編集、加工して自分の世界を表現するアートフォト。なかなか発見できず、見つけてもすぐに自然の中に姿を消してしまうタカを表した」という。
 

 井澤さんは「幸せは人と共有して初めて現実のものとなる。自分が見た風景や感じたことを、たくさんの人と共有できるのが写真の魅力です」と話す。
 

 入場無料。

 展示時間は午前9時半から午後5時。

 最終日は午後4時まで。

 

 

【山地さんの「郷愁」(右)などが並ぶ】


 上田市緑が丘のアイ写真工房は「組写真の世界」展を30日まで、同市天神3の市立美術館アトリエで開いている。
 

 写真県展の組写真の部で入選した作品や新作など、地域の写真愛好家の作品29点を展示した。
 

 2019年に87歳で亡くなった同市緑が丘、山地茂さんの第66回写真県展入選作品「郷愁」は、雪を踏み分けて民家を訪ね歩く薬売りを撮影したモノクロの2枚組。出身地の小谷村で撮影した。

 

 山地さんは「組写真は物語になっていなければだめだ」と情熱を傾け、生涯現役で撮影を続けたという。
 

 迫力の火祭りや山里の暮らし、ハクチョウなどを写した作品も並ぶ。
 

 アイ写真工房の山岸春夫代表(55)は「1枚だけでは伝わらないストーリーを感じられるのが組写真の良さ。多くの人に気軽に取り組んでいただきたい」と話す。
 

 入場無料。

 午前9時半から午後5時。

 最終日は、午後4時まで。

 

 

【風景写真などを展示した舟見さん】

 

 上田市国分の会社役員、舟見哲也さん(61)は、28日と29日、同市仁古田のアグリカフェあまてるで、初の写真展「信州の自然と花」を開く。


 白く清楚なハクサンイチゲやサンカヨウ、アサマコザクラなど、県内の高山に咲く花や満開のオオヤマザクラを水面に写す大町市の中綱湖を撮った風景写真など50点余を並べた。


 展示会場は、築後100年を超す土蔵を改装した貸しホールで、悠久の時の流れを感じながら作品を楽しむことができる。
 

 舟見さんは、2003年に趣味のガーデニングを撮るようになったのを機に写真を始めた。

休日は、カメラを手に出かけ、県内外の風景や花、祭りなどを撮っている。

 「山に分け入り、めったに出合うことのない花を見つけるとテンションが上がる」という。
 

 舟見さんは「写真を自分が見た景色に近づけ、イメージを投影するレタッチの作業も面白い。これからも自然や人々の暮らしなどを撮っていきたい」と話している。
 

 展示時間は午前10時から午後4時半。

 

 

【おすそ分け会で食品の配布】

 

 

 上田市真田地域の「さなだ支え合い会議」は8日、食品の募集とコロナ禍で生活困窮している人に食品を配布する今年度初回の「さなだおすそ分け会①」を、アザレアンさなだ駐車場で行った。


 ★「さなだ支え合い会議」は

 真田の郷まちづくり推進会議

 ライフステージかりがね

 アザレアンさなだ

 さなだスポーツクラブ

 上田市社会福祉協議会真田地区センター

 真田地域包括支援センターで構成

 

 コロナ禍で困窮している一人暮らし高齢者や学生らを支援しようと、昨年に1回目を行い、今回2回目。


 食品の募集を事前に行い、構成団体の施設に関係する事業者など多くの協力で、1人当たりカップラーメンやスープ、缶詰、パスタ、米など2袋1セットを100人分準備し、好みで選べる食材や、NPOホットライン信州の協力でタオルやジュース、生理用品なども配布した。

 

 前回は、フードバンク&フードパントリーの名称で行ったが、より分かりやすくしようと「おすそ分け」に変更した。
 

 会場のオープン時には、歩いて訪れたお年寄りや、子ども連れの母親らで受付に列ができた。

受領に必要な書面を記入し、スタッフから食品が入った袋を渡されると、その量に驚き、喜んではしゃぐ子どももいた。

 

 会議の代表、田中文子さんは「コロナ禍でもどのように開催できるかを模索し、滞在時間を短時間にするため袋詰めを用意した。幅広い年齢層で前回より多くの人に利用してもらえた」と話していた。
 

 「さなだおすそ分け会②」は12月25日に予定している。
 

 真田地区のこども食堂で「グリュックの会」が主催する「にじいろカフェ」では、今年度事業として真田地域の4地区で、毎月第3日曜日に食品や文房具を配布する。

 

 本原は、JA旧本原支所、長はJA真田支所駐車場、傍陽はJA傍陽店駐車場、菅平はJA菅平店駐車場の予定。

食品やレトルト食品の寄付も呼びかけている。

 問い合わせは(電話)0268・75・5431か0268・72・2781。

 

 

 日本百名山、浅間山(標高2568m)は現在、噴火警戒レベル1で火口から500m地点の前掛山(標高2524m)。

 頂上まで行けるとあって、登山愛好家や地元住民らが山登りを楽しんでいる。

 

【前掛山の急登から見渡す外輪山と

アルプス】

 

 

 天狗温泉浅間山荘を登山口とする「火山館コース」は、鳥居や修練の滝、石碑や石仏など山岳信仰の遺構が数多く残り、霊峰浅間山の古い歴史や〃活きた火山〃を感じられる。

 登山口から前掛山頂上までは往復約8時間(標高差約1114m)。

 一ノ鳥居、二ノ鳥居、不動の滝、カモシカ平、火山館、湯の平、賽の河原などが見どころ。

 

 

◇浅間山荘の登山口から火山館へ◇
 5月8日山開きの日、登山愛好家や地元住民ら約100人が登頂した。

登山口の大鳥居をくぐり、褐色の蛇堀川沿いに新緑の木々をぬけ、一ノ鳥居に着いた。

 スミレなどの山野草を楽しみながら進むと不動の滝に着く。落差12mの滝は真横からも眺めることができて爽快。

 高齢の人など地元の登山者らは、まず一ノ鳥居や二ノ鳥居を目指し「できれば火山館まで」を目標に登っていた。

 

 

【一ノ鳥居】

 

 

 

【二ノ鳥居】

 

 

【不動の滝】

 


 小諸市の篠原一さん(79)夫婦は「植物を見ながら歩くのが好き。芽吹きがまた楽しい」と話しながら、娘や孫ら三世代で仲良く登った。前を歩く70代の地元女性が小さな花を見つけると、篠原さん夫婦は「それはエイザンスミレ、これはショウジョウバカマ」と教えていた。

 

【エイザンスミレ】

 

 

【ショウジョウバカマ】

 

 

【スミレ】

 


 二ノ鳥居を過ぎ、急坂を登るとギザギザに尖った牙山(標高2111m)の姿が見えてくる。

 カラマツ林の坂を抜け視界が開けると、明るく開放的な「カモシカ平」があらわれる。

 切り立った岩山に草原や膝丈ほどの笹の群生地が広がる雄大な景色。カモシカ平周辺では、天然記念物のニホンカモシカを見ることができるという。

 山々の間からは雪の筋を残した前掛山が顔を出す。

 道すがら、カモシカの姿はなかったが、ニホンジカが樹皮をかじった生々しい跡がみられた。

 

 


 火の山らしく辺りに硫黄の匂いが漂ってきた。

 

【火山館の近く硫黄の匂いが漂う。

奥は牙山】

 

 赤く錆びた川が見えてくると、浅間山火口から2・3㎞地点の火山館までもう一息。

 青空の下、川の赤に岩山の草原、残雪のコントラストが見事。

 火山館に着くと家族連れらが弁当を広げたり、原っぱで寝そべって休んでいた。
 小諸市立火山館は、自然保護と遭難防止対策の拠点で、バイオトイレも設置され登山者の休憩場となっている。

 神田恵介館長(71)は「コロナ前は500人以上、多い時で800人ほどでにぎわう山開きだが、今年は控えめ」と話す。

 浅間山は、秋の紅葉シーズンが人気だが、この時期は平日で20人、土日は50から100人ほどが訪れる。

 最近は、近隣の若い人やひとりで登る女性も増えているという。
 70代の地元女性は「きょうはここまで」と話し「ゆっくり歩き、小さな花に初めて気付けた。小さな感動。心がからっぽになれる」と笑顔をみせた。

 

 

 ◇火山館から前掛山頂上◇
 火山館近く浅間神社で参拝し、湯の平、賽の河原、前掛山へ。

 


【前掛山頂上から見る釜山】

 

 

 浅間山と断崖絶壁の外輪山に囲まれた絶景「賽の河原」。

 

【賽の河原】

 

 

 

 辺りは森林限界となり、異世界への入口に立ったかのよう。
 いよいよ砂礫の前掛山山腹の急登を登る。

 途中、後ろを振り向くと北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳などの雄大な景色が広がる。
 まるで月面に降り立ったかのような砂と岩だけの世界、浅間山本峰の「釜山」が姿をあらわした。
 シェルターをくぐり、釜山を横目に火山灰土の稜線を20分ほど進めば、前掛山の頂上。釜山がすぐそこまで迫り、活火山の力強いエネルギーを感じた。

 

 


 ◇下山、カモシカならぬニホンジカに遭遇◇

 

【火山館にニホンジカ】

 


 下山中、湯の平で獣の姿を見たが、残念ながらカモシカではなかった。火山館に着くと、ニホンジカの群れが、館のすぐ近くに姿をあらわした。
 「夕方になるといつも出てくる」と神田館長。

 「ここ数年、ニホンジカが増え、カモシカの生息地は減少している。ニホンジカは何でも食べてしまう。たくさんあった高山植物が、ここ3年でほとんど見られなくなった」と嘆いていた。