ジェネリック医薬品とは一般薬という意味で、特許の期限が切れた先発メーカーに代わって多くの後発品メーカーが製造販売する薬のことで、新薬を研究開発する費用が不要なため先発品の60%程度の価格で売られています。そのため厚労省も役所も、社会保険庁も会社も医療機関に対してジェネリック医薬品を使うように圧力をかけています。確かにこのことが医療費軽減に効果があることは事実です。しかし、先発品と同等の製造方法、製造技術、設備があればいいのですが、実際には成分にむらがあったり、不純物が混ざったりして多くの副作用が懸念されています。私も患者さんの希望で先発品からジェネリックに変更したために、効果がなかっただけでなく、発疹や呼吸困難などの副作用があった症例をいくつも経験しています。
医薬品は厳密な管理のもと、衛生的な工場で製造されなくてはいけないのに、パートのおばさんたち数名で作っている零細企業も存在しています。また、実際にあった話ですが、ある日本の有名な製薬会社がインドのジェネリック工場を買収し、世界中に売り出す予定でしたが、アメリカの連邦薬事局(FDA)がその工場を立ち入り調査したところ、なんと従業員がターバンを巻いて素手で薬を作っていたため、その工場が閉鎖されました!
すべてのジェネリック医薬品が悪いわけではありませんが、私の医院で処方するときには本当に信頼できるメーカーの薬を使っています。
多少高くても、薬は命に関わっているのですから。