前々回のブログで紹介したフィリピン人親子は結局法務大臣が国外退去を決定しました。ただし、子供(中学生の女の子)は残ってもかまわないと。つまり日本に残るなら親子はばらばらに引き裂かれてしまう、ということです。たしかに不法滞在はいいことではありませんが、長年日本に住みなれて一生懸命働いて底辺から日本を支えているのはこういう外国人が多いのも事実です。一億二千万人もの日本人のなかで、彼ら不法滞在の家族はほんのわずかにすぎません。もう少し法の遵守にあたって人道的配慮があってもいいのではないか、それが国益を損なうとはどうしても思えないのです。
それから、先日のNHKの番組で老人介護施設で働くスタッフが足りないため、インドネシアの看護婦さんたちを日本で受け入れるようになった、そのドキュメンタリーが紹介されていました。インドネシアでは看護婦として資格があり、ベテランの人たちですが、日本語がわからずに苦労している、、、。あたりまえのことです。日本語があまりうまくなくてもそのうち慣れて日常会話くらいはすぐにおぼえて介護のしごとに支障はないと思います。日本人があまり希望しない介護の仕事を手伝ってくれてありがたいとおもいます。ところが、厚生労働省はこういう外国人に対して、介護福祉士の国家試験をたった一度しか受験を認めないというのです!
日本人でも合格率50%という試験に、日本語がまだよくわからない外国人が一回で受かるわけがない!結局、外国から介護士を受け入れると言っておきながら、短期間だけ下働きさせて、そのあとは追い返す、という方針のようです。
この国は鎖国なのでしょうか?
井手医院 井手功
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