黄金の鳥

一、見えざるもの

 

眼はそれを見ることはできず 言葉はそこへ達しない 心さえも及ばない

だが聞け、弟子よ 眼に光を与え 言葉をあやつり 心を思考させている「それ」を知れ

嵐の中の静寂 炎の熱さの源 形なき実在(ブラフマン)は 遠くにあらず、ただ汝の内にあり

 

二、二羽の鳥

 

一本の生命の樹に 二羽の鳥が止まっている

一羽は甘い果実を啄(つい)み 喜びと悲しみに羽を震わせる

もう一羽は食べもせず、嘆きもせず ただ静かに、友を見つめている

果実を食む鳥よ、恐れるな お前は孤独な影ではない 見つめる鳥こそ、お前の真の姿 黄金に輝く、不滅のアートマン

 

三、塩と水

 

見よ、水に溶けた塩を 眼には見えずとも その水はどこまでも塩であるように

この広大なる宇宙は 見えざる精妙な力に満ちている

それは土に、火に、風に そしてお前の鼓動の中に潜む

タット・トヴァム・アシ 「汝はそれなり」

お前は肉体という器にあらず 大海へと還る、一滴の水

 

四、弓と矢

 

聖なる音「オーム」を弓とし 研ぎ澄ませた魂を矢とせよ

迷いなく弦(つる)を引き絞り 標的である「不滅」を射抜くのだ

矢が的に溶け込むように 個なる我を捨て、大いなる我と一つになれ

そこには太陽も月も星も輝かず すべてが自身の光によって照らされる

 

オーム、シャンティ、シャンティ、シャンティ (平安あれ、平安あれ、平安あれ)

 

ウパニシャッド