ブランド接触時間の拡張効果 | 不況になると口紅が売れる

不況になると口紅が売れる

~遊びゴコロで、世界を救おう!~

 東芝では200712月から、「ヤッターマン×トウシバ 」と称したキャンペーンを展開した(現在は終了)。


 実際の東芝商品が「東芝メカ」として登場するオリジナルアニメを制作、スペシャルサイトで商品特徴を楽しく伝える工夫を試みたところ、次のような効果があらわれたという。


 ・月間平均で80-100万ページビュー

 ・サイト滞在時間の倍増(東芝サイト平均の4分に比べ、アニメサイトは10分以上)

 ・商品サイトへの高誘引率(6-7%)


 さらに同企画は、家電量販店での店頭販促にも拡張され、販売促進にも寄与したという。


 「ヤッターマン」は30代~40代を中心とする親世代が子供と楽しめるコンテンツとして、フィットしたとのこと。  

 「主人公が電気屋の娘」という設定からの発想である。なるほど。



 実は東芝のWebサイトというのはよくできていて、プロの目から見るとこれだけ立派なサイトはないそうだ。

 だから訪問する人は多いが、必要な情報が得られたら短時間で別サイトに逃げられてしまう。


 動画にしてもテキストにしても、コンテンツは、ある程度の消費時間を要する。

 テレビCMが15秒30秒という短時間なのに対し、ショートフィルムやアニメーションであれば、数分から数十分の接触時間を生み出す。

 もちろん、Webへの誘導策や、コンテンツそのものの魅力も必要であり、単に自社サイトに動画を置いておけばいいという話ではない。

 ただ、顧客の「可処分時間」を獲得するという視点は、この時代において大変重要だと思う。



 ごく単純な議論ではあるが、コンテンツはブランドとの接触時間を拡張しうる効果を有する、というわけである。



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