「よくある質問」で悪かったな | 不況になると口紅が売れる

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 たいていのサイトに「よくある質問」ってのがあるが、これ、考えてみれば失礼な言葉だ。

 「お前のわからないことって、どうせたいしたことじゃなくて、ちゃんと気をつけてりゃわかることないんだから、ここをよく見ろ」

…といったニュアンスが込められているような感じがする。

 こうした不用意な言葉が、使われ続けているうちにスタンダードになるのは問題かと思う。

 

 銀行のATMで「お取引のボタンを押してください」という機械的なアナウンスを流すけど、これもまたひどい。

 単に、自分で預けた金をおろしに来ただけである。

 こちらは「取引」などする気はまるでない。

 完全な「自分たち言葉」である。

 しかも、現金をなかなか取り出さないと、けたたましく鳴るあの音。

 「ぼやっとしてないで、とっとと持っていけ」

…といった感じの音だぞ、あれは。

 そういう意味では、みずほ銀行ってのはなにかと問題がありすぎる。

 店頭に立っているお姉さんが「旧第一勧業銀行のキャッシュカードを、新しいタイプのものに変更してください」というので尋ねてみたら、お届け印をこの書類に押せという。銀行届け印をふだん持ち歩く人間がどこにいるというのだ?

 顧客との接点に関する「満足度」については、みずほは恐らく世界最悪ではないか。一度調査してみたいところだ。


 JRにもかつて「繁忙期」という言葉があった。

 自分たちが忙しいというだけの時期を、客に対して「繁忙期」という言葉で示すこの感覚!

 しかも繁忙期は値段が高くなるので、なるべく利用するなという態度が見え見えだったけど、今はどういう言葉になっているんだろう。

 NTTだと「タウンページ・広告販売中」かな?

 これは普通の人だとちょっと意味がわからないはずである。電話帳に掲載された電話番号他の企業情報はすべて「広告」であり、この広告掲載を督促する営業マンがいま、お店や会社を回っているので、広告を出してください、という意味なのだ。

 しかしお客さんにとって広告はふつう、販売するもんじゃないだろ。広告で、販売するのならわかるが…。


 キヤノンは、全てを「顧客言語で考えよう」という運動を進めているという。

 自分たち言葉を平然と相手に押しつける企業ってのは、いまどき珍しいはずだが、まずはそこのあたりに気づくか気づかないか、というセンスの問題はかなり大きい。