水平思考のラテラル・マーケティング ターゲットの代用 | 産廃診断書専門の中小企業診断士

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ふじのくにコンサルティング® 杉本剛敏 中小企業診断士事務所の杉本です。私はコピーライターとしてネーミングやコピーを作る一方で、中小企業診断士として企業のマーケティングを支援。2021年、2016年に静岡新聞広告賞受賞。これまでに提案した企画書は500を超えます。


水平思考のラテラル・マーケティング

 

これまでのマーケティング思考法である垂直思考(バーティカル)は「ニーズ→顧客→商品→販路」といったように、縦の流れでアイデア出しを行ったため、発想の飛躍がなく、得られたアイデアを実行してみても細分化された市場がさらに断片化されるばかりでした。

 

ここに紹介する水平思考(ラテラル・マーケティング)を行えば、常識をよこにずらすためギャップが生じ、それを埋めるための連結という作業が必要になります。そこに創造性の火花が散り、新しいカテゴリーや新しい市場を生む可能性がほの見えます。

 

横にずらす(水平移動する)対象は、①市場レベル、②製品レベル、③その他のマーケティングミックスレベルがありますが、今回は市場レベルについて話します。

 

市場レベルにおいて有効なのは「代用」(置き換える)ことです。その対象には「ニーズ、ターゲット、オケージョン(時間・場所・状況・経験)」があります。

 

今回はターゲットの代用についてです。それまで商品やサービスの対象外とされていた個人やグループを新たなターゲットとして定めることです。

 

注視して欲しいのは、ここでいう個人やグループとは潜在顧客とは異なるという点。なぜなら潜在顧客とは現時点では商品やサービスを購入してはいないものの、商品やサービスを欲するニーズを持っており、きっかけさえあれば購入する可能性のある層だからです。この潜在顧客はバーティカル・マーケティングで現状のターゲットを決める際に、すでに考慮されているのです。

 

ターゲットの代用の例として

 

・乳幼児向けではない紙おむつ

・女性を対象としたカミソリ

・子供がデザートとして食べるチーズ

・アミューズメント施設が企業向けに販売会議会場を貸し出す

・生のバンドの伴奏で素人が歌うサービス

・赤ちゃん向けのクラシック音楽

・道路状況を放映するテレビ番組

 

何かアイデアが出ましたか、続きはまたお話しします。