4月30日21時からTBSで『悪女について』というドラマが放送予定ですね。
原作は有吉佐和子さんの同名小説です。実は、13年前にこの小説を読んで、ドップリとはまったクチなのです。ちょうど母親が重い病気で入院していた頃なのですが、母の付き添いで病院に泊まり込んだ晩に、一気に読んでしまった記憶があります。そんな状態の時ですら、どっぷりとハマってしまう魅力のある内容でした。

ヒロインの富小路公子(鈴木君子)の鮮烈なキャラクターが良かった!!!
戦後、住むところもなく、頼る親族もなく(病気の母はいる)、10代の女の子が底辺から這い上がって女性実業家になる話です。この公子という人物について公子を取り巻く27人の人達(母親、息子達、元夫、愛人、友人、知人、使用人、獣医、TV局の人等々)が彼女について証言をする形式も面白かったですね。証言によれば彼女はもの凄い努力家で、可憐な感じの女性らしいのです。。なんといっても働きながら夜間学校に通い、簿記や税理士試験を受けていたこと、それが後々実業家として成功する足掛かりになったことが印象的です。もう一つは、3人の男性と同時に付き合っていながら3人全員に子供ができたと思わせて経済的援助を受けることも驚愕でしたね~。10代でそんなことできるかっ?って感じですが。。まあ、それだけ女性としての魅力も強烈らしいのです。。

これだけ書くと、ハキハキした活動的なデキる女のイメージですが、そうでもないようで。。ひっそりと小さな声で話す、可憐な白い花のような女性であり、自分を本当に大切にしてくれる人に対しては実に誠実な女性らしいのです。

要するに複雑で、多面的な不可思議な魅力を持つ女性なのです。小説を何十回となく繰り返し読んできましたが、読めば読むほど公子が好きになりますね。女性だったらみんな虜になると思うな。


と、いうわけで今回は沢尻エリカ主演の単発のドラマで作られたようなのですが。。全然イメージが違うな~。。むしろ木村多江とか鈴木京香とか壇れいくらいの落ち着いた女優さんにして欲しかった~!!とても深い内容のドラマなので、単発でなく連続ドラマ(27人の証言者がいるので27話で)にして欲しかった~。時代設定もちゃんと戦後直後にして欲しかった~。。公子役は難しいから、いっそのことアニメでも良かった~。

こんな風に、既に非難轟々です。かなりがっかりです。。大好きな小説なので。。
それでもきっと観ちゃうんだろなぁ~。

では、ドラマの感想はまた後日ブログでドキドキ