本日のテーマは、
一型患者さんなら誰しも一度は経験ある?かも知れない勘違い。「あなた糖尿病なのに、食べていいの?」「いいに決まってんだろ!」です。
舞台はipoco殿の職場。20人ほどの人々が働いているオフィスで、私は所属している部署の3人の上司以外には病気の話をしていないのですが、それもあまり詳しく説明しているわけではありません。
説明したのはこれだけ。
「自分は糖尿病です。」
「発作(高血糖・低血糖のこと)で意識を失うことがあります。」
「何かあったときは遠慮なく救急車を呼んでください。」
一型とか、インスリンとか、そういう細かい話をしていません。ビジネスの立場上、あまり細かく説明して「何かあったら、あとは全部よろしく頼む!」と言える関係ではないのです。
そのせいもあって、上司は糖尿病の圧倒的多数を占める二型糖尿病のイメージをもっているようです。当然の成り行きですが、従来の治療法である食事制限が想像されているようなのです。
そういう訳で、
「あの人は糖尿だから食べてはいけない」「ごはんを食べないからipocoさんはあんなにガリガリなんだ」
と思われている様子。
そんな中。
この間、仕事中にあまりにお腹が空いたので、ボーラスを打ってデスクでチョコレートをモリモリ食べて仕事をしていたら、
「君は甘いものは大丈夫なのか?」
と見ていた上司に突然言われました。
私は、「大丈夫」の意味が好きか嫌いかの話だと思い違いをして、
「甘いもの?はい、好きです。」と答え、
「そうなんだ…」と上司。
…。
会話はそこで突然終わり、互いに仕事に戻りました。
私は
「何だろう、今の会話…。
彼はなぜ、私の好き嫌いなど知りたかったのだろう…好きだと言ったらアメでもくれんのかと思ったのに…くれないな…。」
などと考えていたのですが、
後で思い返して見ると彼が聞きたいのはそんなことではなかった。
そう、これは糖尿病患者に一生付いてまわる質問なのですが、彼が聞きたかったのは「お前は糖尿なのにそんなものを食ってていいのか?」ということだったのです。
同じ一型患者さんなら分かると思うのですが、カロリー制限ではなくカーボカウント法で食事をしている方であれば、答えはもちろん冒頭の「食っていいに決まってんだろ!」ということになります。
そう、
食っていいんですよ。
インスリンさえ打てばね。
あなたの知らないところにね、
あなたの知らない種類の糖尿病があって、
治療法も日々進化しているんですよ。
フフフ。