今、NHKBSシネマで、アカデミー賞受賞作品特集として『招かれざる客』という映画を放送しています。
それをちらちら見ながらココア中です。
話の大筋は、白人の女性と黒人の男性が結婚する、その時家族は…というもの。
若い白人の娘が、突然ハワイ旅行から帰ってきて、10日前に出会った黒人のドクターと結婚を決めたと言って両親に紹介する、というところからはじまってます。
製作は1967年、アメリカ。
まだまだ人種差別があからさまな時代ですね。
今年のアカデミー賞ノミネート作品にも、『ヘルプ』という黒人メイドと白人作家の人種差別をテーマにした作品がありますが。
何十年前のこの作品が公開された当時は、きっとこの結婚の当事者二人を取り巻く周囲の人たちの混乱こそが、当たり前の反応として見られたんだろうなぁと感じますね。
それにしても、結末は知りませんが、この白人の娘さん。
23歳という年齢にしては、かなり子供っぽいお嬢様で。
思慮が浅いというか。楽天的で天真爛漫と言えば聞こえがいいですが、ちょっと短絡的すぎやしないかと思ってしまいます。
自分の思い通りに行くものと端から決め込んで、「何を深刻に考えてるのよ。」って言い切っちゃったり。
いやいや、何で相手が悩むのかを少しは配慮した方が、というか相手がどういう顔してるか見てますか?っていう。
黒人メイドに、「まさかあなたまで偏見を持ってるとは思わなかった。」と諭したその口で、次の瞬間には、「ディナーは豪華なものがいいわ。」、あれとこれ、お願いね、なんてことを平気で言っていて。
そんな自分に矛盾感じませんか?と思わずつっこみを入れたくなる。
これ、今の人なら「いやいや、そもそも黒人と白人の扱いが明確に分かれていること、自分がまさに白人のホワイトカラーとして生活していること、ちゃんと分かってる?」とつっこみたくなるかもしれませんが、当時は、それはそれで当たり前のことすぎて、スルーされることなのかもしれませんね。
人種がどうのという前に、こんな女性と結婚を急ぐのはやめた方が…
と思ってしまうかも…
でも、このくらいお気楽な人でなければ、まさか黒人男性とたった何日間かで結婚を決めるなんてこと考えられない、という当時の一般認識の現れかもしれません。
で、このストーリーの結末がどうなるか知りませんが、ここまでで自分の中でヒットした場面があって。
それは、白人お嬢様のお父さんと黒人ドクターの二人だけの会話。
黒人のダンスは白人がいくら真似しても絶対勝てないだとか、昔は黒人に野球はできないなんて言われていたが今では…なんて話を、笑っていいのか分からない冗談を交えながらお父さんがしていて。
ふとそんな会話をやめて、お父さんが真剣な顔で、もし結婚して二人の子供が生まれたら、その子供の将来は考えているのか、と問うんです。
きっと苦労するでしょう、とドクターは答えます。
そして、娘はどう言ってる?と聞かれて、彼女は楽天的すぎますねと苦笑しつつも、子供はみんな大統領にすると言ってます、とこちらも冗談のつもりで惚気ちゃうんです。
当然お父さんは笑いません。
ドクターも、まさか大統領なんて、「国務長官がいいとこですよね。」とまた冗談で言い添えるんですが、やっぱりお父さんは笑えない。
こんな二人の気持ちのズレが感じられるやり取り。(めちゃくちゃ大ざっぱ。笑)
これ聞いていて、思っちゃいましたよね。
お父さん、冗談じゃないよ!!
本当に何十年か後には、黒人と白人のハーフがアメリカ大統領になるんだよ!
と。
まぁ、確かオバマさんの実のご両親はすぐ離婚しちゃってたような気がしますが。
この映画の二人も、そもそもの性格の不一致で、物凄くその例に倣うような気がしちゃいますがww
でも、まさかそんなことはない、ということが前提の冗談が、決して非現実的でないことを身を以て証明した人がいることに、時代の流れというか、人種差別のたどっている変遷みたいなものを感じて、
一人で勝手に感動していました。←
それにしても、この白人お嬢様のお母さん、すごく良い人です。
黒人ドクターのお母さんも素敵です。
キャサリン・ヘップバーン。
これで、主演女優賞を取ってるみたいです。
というか、この映画の主演女優は、結婚の当事者のお嬢様ではなくて、その両親なんですね。
まぁ、確かにそうかも。
当の本人たちは、幸せの方が勝っていて、悩むとか葛藤とかはもう少し落ち着いてから、っていう雰囲気ですからw
結末、というかどうやって周りの人たちが受け入れていくのか、続きが気になります。
こういうとき、やはり男性の方が現実的で、女性の方が感情的。
なのかもしれません。
(まぁ、白人お父さんもかなり感情的にお母さんに八つ当たりしたりしてますが…w)
でも、感情的である分、そして子供を思う気持ちが働く方向が、二人の気持ちを尊重しよう、という方向に働いてるのは興味深いです。
こういう差別は、女性から、というか母親から、変わっていく、というのはあるかもしれません。
むしろ女性自体も(特にこの時代は)差別の対象である訳ですから、理解が深い、ということは人によってはあるかもしれません。
こんな記事を書いている間にも、映画はいよいよ佳境に入ってきています。
二つの家族のとまどいと葛藤が、どういう結末を迎えるのか。
盛り上がり場面はほぼ白人お嬢様宅と変わりませんが、人の気持ちの揺れ幅は大変大きい作品です。













