日本海の台風18号くずれの低気圧に向かって積乱雲が帯状に連なり(線状降水帯)、関東から東北にかけて豪雨禍をもたらしたが、幸い、ここ神奈川県西部に大きい被害はなかった。
10日は昼すぎから夕方まで、常総市の鬼怒川堤防決壊現場からのTV実況中継に見入ってしまった。家も車も濁流にのまれ流されて行く映像を見ていて東日本大震災時の大津波の恐怖が甦った。あのときは、逃げ惑う被災者の無事を祈りつつも、三陸には繰り返される津波被害の歴史がありながらなぜ、学習効果を活かせないのかという苛立たしい思いを禁じ得なかった。
鬼怒川はその名が示すとおり、昔から氾濫を繰り返す暴れ川だったが、昭和24年8月(キティ台風による大洪水)以来ここ66年間は大規模な水害が起きていなかった。そのことが油断を生じさせたのだろう、堤防の間近にまで建てられた住宅が人的被害を大きくした。「まさか鬼怒川が・・・」と絶句する住民に危機意識が希薄だったことは否めない。
自然災害は同じ場所で繰り返す。昨年7月の長野県南木曽町、8月の広島市安佐北区と立て続けに起こった土石流災害もしかり。それぞれの地区でその地の災害の歴史を後世に語り継ぐことの大切さを痛感する。寺田寅彦の警句、「天災は忘れた頃にやってくる」をみんなが肝に銘じておくべきだろう。

写真は10日の夕方、南北に延びる雨雲をスクリーンにしてわが町の上空にかかった虹。ここに住んで40年になるが、これほどはっきりした色と形の、しかも二重の虹を見たのは初めて。
8月下旬から続いた長雨に止めを刺すような豪雨禍の報道で気分が滅入っていたが、台風が秋雨前線をつれ去って明日からの晴天を予感させるようで、思わず虹に向かって合掌していた。