おなじみの正月行事は、新年に幸せを授ける年神様を家に迎えるためにできました。年神様は祖霊神(ご先祖様)、山の神、田の神でもあるため子孫の繁栄や五穀豊穣を司っており、門松、注連縄、鏡餅、おせち、お年玉など一連の正月行事は、年神様を迎えて・もてなし・送るための行事です。
年神様は元旦に日の出とともにやってきて(これが初日の出)、私たちに新しい年の魂を分けてくださると考えられており、年神様の御魂が宿った餅玉(これが鏡餅)を分けたり(これがお年玉)、食べたり(これがお雑煮)することで新しい年を生きる力をもらい、供物(これがおせち)を年神様と共に頂いて(祝い箸でおせちや雑煮を食べること)幸せを授かるとされています。昔は元日に一斉に年をとる数え年だったので、年神様から新しい魂を授かるということは、理に適っていたのです。
このような由来から、正月を迎えることが特別な意味をもち大変めでたいため、「明けましておめでとうございます」と挨拶を交わし、無事に年を越せた感謝と新年の希望を込めて、正月を祝うわけです。