【書籍情報】
MATLAB/Simulinkによる制御工学入門
川田昌克
出版社:森北出版 (2020/1/28)
ISBN-13: 978-4627787018

【概要・コメント】
最近,森北出版さんの書籍(教科書)を読む機会が増えた。
森北出版さんの出版物のカタログを送付頂くのだが,なかなか興味が引かれるタイトルの書籍が多くて,ついポチっとしてしまう。

さて,この書籍は古典制御を勉強する学生が,MATLAB/Simulinkを使いながらその知識を深める実習を行うという教科書である。

教科書で取り扱っている内容は,吉川先生の古典制御論(コロナ社)の教科書をかなり意識した内容になっている。
古典制御論を深く理解するためにMATLAB/Simulinkを使う教科書としてはかなり完成度が高い教科書である。

一方で,古典制御の教科書またはMATLABの使い方の教科書としては,少し内容が足りない。
よって吉川先生の教科書に目を通しながら本書でMATLAB/Simulinkを使って手を動かしながら,様々な(数値)例を試すという勉強法が適当であると思われる。

この書籍だけでも,古典制御を一通り網羅しているのは間違いない。
しかし,古典制御の概念を説明するより前に(数値)例が提示されてしまうので,初学者は消化不良になる可能性が否めない。

やはり教科書と演習書は両輪であるということであろう。

本書は良書ではあるが,唯一改善点を述べるとすると,書籍の体裁がよろしくない。
(数値)例を扱っている演習書なので,たくさんの書き込みを行いながら本を読み進めたいのに,式や文章の間の余白が少なく,式変形を書き込む余裕がない。

書籍とノートは別に用意するという考え方もあるが,個人的には書籍にグイグイ書き込むのが知識を深める近道だと思っているので,もう少し体裁は余白があるように作り直して欲しい。

第2版?第2刷?の時は,せめて節の間や章の間にもう少し余白を作って欲しいものである。