【書籍情報】
はじめての現場改善
西村 仁
出版社: 日刊工業新聞社 (2021/11/18)
ISBN-13: 978-4526081699
【概要・コメント】
現場改善の入門書であるが,「どうやって改善するか?」ではなく,「なんのために改善するのか?」および「改善の結果はどのような指標で評価されるか」について記載した書籍である。
おそらく対象は,製造業に入社したての新人さんで,特に,現場作業者というよりは,大卒・大学院卒で生産技術の部署に配属された人を対象にしていると思われる。
確かに大学では,あまり改善の目的や指標は教えてくれないので,有用な1冊だとは思うが,大きな企業であれば,わざわざ1冊の本を読まなくても,社内講師が1時間,スライドを用いて説明すれば理解できる内容量だと思う。
もし,中小規模の企業で,「そもそも改善という考え方が社内に存在しない!」などの環境にいらっしゃる方は読んでみてはいかがだろうか?
指標の計算が数式ではなく,文字で書かれていたりして,かなり読みづらいし,また一部の計算に誤りがある(と思われる)。
このあたりは自分で修正をして頂くのが良いだろう。
リードタイム,サイクルタイム,3S,可動率(べきどうりつ),MTBFなどの用語を一度も聞いたことがない方には,是非目を通して貰いたい。
以下,本書で興味深いと感じた内容を列挙する。
- ムダの削減が最優先である。なぜならば価値のある作業(働き)は全体時間の数百(千)分の一しかなく,その働きの部分の時間を短くしても効果が低いからである。
- ルールを定め,標準化を施し,生まれた余裕時間の中で,作業者の個性が活きるような取り組みをすべし
- 余剰の在庫による損失は目には見えないため,安心を得たいがためについ不要な在庫を作ってしまう。
- 改善において,恒久策と暫定策は分けて考えるのがよい ※つまり暫定的にでも対策しないといけないものがある