【書籍情報】
天空の蜂
東野圭吾
出版社: 講談社 (1998/11/13)
ISBN-13: 978-4062639149
【概要・コメント】
海外出張する際に空港で衝動買いした本の2冊目である。
映画化もされた有名な小説なので,ご存じの方も多いかもしれない。
あらすじとしては,高度に自動制御可能な最新型のヘリコプターが盗難されて,実験用原子力発電施設に墜落されようとするというものである。
防衛技術の開発手順や原子力発電所の現場で働く労働者の実態まで細かく取材を行って書いたことが分かる,丁寧な小説である。
一方で,いわゆるミステリー小説として考えると,あまり大どんでん返しはなく,非常に淡々と話しが進んでいるとも言える。
おそらく東野先生はこの小説にメッセージを込めたかったのだと思う。
原子力発電技術の良否・必要性の有無について簡単に議論することはできない。
福島第一原子力発電所の事故後はなおさらで,事故から6年たった今,都会の人間は特に節電する気配もなく,思うがままに電気設備の恩恵にあずかっている。
この状況下にあって,やはりこの小説に込められたメッセージを日本人全体が受け止めるべきではないだろうか。
原子力というパンドラの箱を開けた我々は,その箱を閉じる最後まで,責任を取らなければならない。
特に高度経済成長や複数の好景気を体験した世代は,その責任を全うして欲しいと思う。
自分自身への戒めとして,この小説を読んで非常に良かったと思う。
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天空の蜂 (講談社文庫)
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