固執していたことから解き放たれた真緒は心の中の何かが違うと思った。
何がいけなかったのか考えるほどに、自分が受け身だけの態度でいたことだったと思う。
事無きを重視しているようで、臆病な気持ちでは自分をやっていけるわけないと思った。
学校に行って真緒は、退学はしない と、担任に伝える。
いつもいっしょにいたいと思っていた彼氏とは別れを選んだ。
ボーイフレンド以上に思えないし真緒は苦しいから と、言った。
突然の告白に驚いた彼氏の言った 真緒を待つ という言葉に胸が苦しい。
今すぐ戻りたい感情に襲われて、でもどうにか口をつぐむ。
今は友達として大好きなだけで、いつか本当の彼氏になって欲しいと言える自分に早くなりたかった。
クラスでの真緒は真っ直ぐ前をむいて自分らしくあり続けるためにどうするかだけ考えている。
いっしょにいてくれる友達に今まで以上に感謝出来て、自然にもっと笑顔を見せたいと思った。
そして蘭は、心からほっとした様な表情を見せてくる。
今の蘭は、裏切りとは関係のないところにいる。
何でこんなに無邪気で罪な子を嫌いになれないのか真緒の心はチクチクする。
でも、いっしょにいたかった。
守ってあげたいし、いっしょに笑いたい。
もう、以前の二人ではないけれど、これからもっと親友になれると信じている。
そして、自分の自信のなさと、蘭を妬む心や独り占めしたい気持ちを押さえられなくて葛藤しなければいけなかったと改めて思った。
真緒は、心配かけてごめんね と、言って蘭に自分の心の中を正直に話した。
ちょっと前まで蘭が彼氏といるのを見てると、どうしても嫌に思った自分は偏見に満ちていたし、彼では蘭を理解出来ないと決めつけていた。
自分も誰かには男子の心をもて遊んでいる様に誤解され、心無いうわさに苦しんで初めてそれがダメなことと分かった。
蘭は、真緒はずっと一緒にいたい友達と思っているよ と言った。
私のことをいつも心配してくれて、付いてくれる真緒がいないと学校にいくのは寂しいから と、あの全部許せる可愛さで言ってくる。
放課後、いっしょに部活に行くとき下駄箱のところでバスケ部の彼もいた。
真緒が彼を見ると、彼も気付いている。
今までよりドキドキしなかった。
何故か分からないけど、切ない気持ちの方が強い。
真緒は、きっとこれからも何もないだろうという予感だけして冷静に目をそらした。