半分。94 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



マンションに付き部屋に入るとすぐ

二宮と松本が玄関まで走って来た。



大野さん...お帰りなさい。


ん。ただいま。

何もなかったか?


俺は...大丈夫です。

潤さんと隆平さんが一緒に居てくれたから。

それより...大野さんは...。


俺は大丈夫だ。


食事...されてませんよね?

戻られたら食べるかもと...作ってあります。


...そうか。じゃあ食べる。笑


分かりました。



松本が食事を準備してくれていた。

それを聞いたとたん...腹が減って来た。笑



潤さんの飯...めっちゃ旨かったですよぅ。


は?...智さんより先に食べてるとは...

いい度胸してますねぇ...隆平。


あ!いやっ!つまみ食いしただけ!!

ほんの一口食べただけですって!!


...そうですか...まぁ...今回はそう言う事に

しておきましょうか。次は...ありませんよ?


...分かってますって。苦笑

ほんま、智さんの事になると翔さんは

めちゃ怖いからなぁ。


ははっ。笑

翔はホント俺に甘ぇよな。笑


当然です。


んじゃ...その松本の旨い飯を食ってから

浅生との話をしようか。


そうですね。



簡単な物ですみませんと言う松本の飯は

簡単な物でも凄く旨かった。笑



食事を終え、食後のコーヒーを飲みながら

料亭での浅生との取り引きの事を話した。



...二宮組のシマを...浅生組に...。


すまんな...松本。

浅生を納得させるには餌が必要だった。

それに...正直俺はこれ以上組をデカくする

つもりはねぇんだよ。

デカくなり過ぎると俺の目が届かねぇ。

それは...嫌なんだよ...。


いえ...二宮組は大野組の傘下に入りました。

二宮組の全ては大野組の物。

俺が口出ししていい事じゃありませんから。


...そうか。


他には.....何か...言ってませんでしたか...?



二宮が不安そうな顔で俺を見ながら

そう聞いて来た。



もしかして二宮は...田城が二宮を

浅生に売り渡すつもりだった事を知ってた?



...浅生は...二宮も寄越せと言って来た。


...っ...。



二宮が反応した。

やっぱり知ってたのか...。



だが...二宮に手ぇ出すなら取り引きは白紙。浅生組も浅生も俺が潰してやると脅したら

二宮から手を引くと約束した。

約束を違えた場合もお前を潰してやると

言っておいたから...手は出して来ねぇだろ。


アレは小者ですからね。

潰されると分かってて手を出す度胸は

ありませんよ。笑


...っ...ありがとう...大野さん...櫻井さん...。



二宮の顔に笑顔が戻った。

これで...二宮が心から安心出来る環境が

整った。.....後は...。



俺は翔をチラリと見た。

それだけで察した翔は松本と隆平を連れて

外に出かけて行った。



二宮...大事な話がある。


...はい。


これでお前は...ヤクザの...裏の世界から

離れる事が出来る。

表に出て...好きな事をして生きて行ける。


...大野さん...?


それが自由に出来るのに...

俺の側に居たら...また闇に逆戻りだ。

だから...


.....嫌です...。


...二宮...。


嫌です!

俺...大野さんから離れるなんて...嫌だ!!

大野さんの側に居れないなら

自由なんて要らない!!

俺は...大野さんの側に...ずっと居たい...。



二宮が...泣きながらそう言う。

俺が何を言っても...俺の側に居たいと...

それだけを言い続けた。



二宮の強い思いに...俺の方が戸惑う。

二宮の為に離れる方がいいと思ったのに

それを揺るがされる。



ホントは俺だって...二宮を手放したくない。

やっと見付けた俺の半分。

二宮と居る事で...俺は満たされるんだから。



はぁ...俺の...負けだなぁ...。苦笑


...っ...じゃあ...俺...大野さんの側に...

ずっとずっと...居ていい?


居てくれねぇと...困る。


大野さん...。



二宮が俺の側に来て抱きついた。

俺も二宮を強く抱きしめ返す。



その代わり...一つだけ...約束してくれ。


.....約束...?






To be continued.