半分。72 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



チッ...何で二宮も松本も電話に出ない?


二人共携帯の音を消していて

気付かないのかもしれませんね。

...急ぎます。



翔が車のスピードを上げた。



何故、田城は方向を変えた?

隆平の言葉を信じなかったのか?

それとも...隆平がスパイだと...バレた?



...隆平を追わせるのは...危険じゃねぇか?


...危険がないとは言えませんが...

バレた訳ではないと思います。


...どういう事だ?


私の憶測ですが...

田城は隆平が二人を見張ってるなら

暫くは大丈夫と踏んで、先に親父様から

組印を奪おうとしてるのではと。


オジキから組印を...。


組印さえあればほぼ組は田城の

思いのままです。

それを脅しに使うのではと考えました。



なるほどな...翔の考えは一理ある。

が...どっちにしても...

オジキや二宮達が危険なのに変わりはない。

そして隆平も...。



俺は携帯を取り出すと隆平に電話をかけた。



『...はい?智さん?』


隆平...今すぐ田城を追うのを止めろ。


『え?どういう事ですか?』


今、お前が田城と接触するのは危険だ。

だから引け。


『...でも...二宮の親父様の所には

二宮組長と潤さんが...』


二人は俺が何とかする。

今お前に死なれても困るんだよ。

...組長命令だ...引け。


『.....。』



俺の命令に隆平が黙り込んだ。

暫くの沈黙の後...絞り出す様な声で

隆平が応えた。



『.....分かり...ました.....。

田城を追うのは...止めます...。

でもっ...近くで...待機しててえぇですか?』


...隆平...。


『絶対無茶はせぇへん!!

何かあった時に何も出来へんのは...嫌や!』



隆平の気持ちは...分からなくもない。

親父が死んだ時...隆平は何も出来なかったと

悔やんでいたのを知ってるから...。



.....分かった。

でも絶対に無茶は許さねぇ。

死んでも絶対死ぬな。いいな。


『死んでも絶対死ぬなて...

智さん...無茶振りですやん。笑』


うるせぇ。口ごたえすんな。笑



隆平が納得して引くと約束した。

後は...オジキ達と二宮達だ...。



...頼む...間に合ってくれ...。

俺は拳を握りしめ焦る気持ちを落ち着けた。






To be continued.