半分。44 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



翔に連れられて松本が病室に来た。

翔が松本を部屋に入れ

そのまま入り口で立ち止まった。



...大野組長...。

また...和也さんがお世話になって...

本当にありがとうございます。


いや...。



松本は俺に頭を下げ、

それからベッドに近付いて来た。



松本が近付いて来たから...

俺は一歩ベッドからズレた。



俺がズレた事で...

松本から二宮の姿が見える様になった。



和也さん!!



二宮の姿が見えた松本は

急いでベッドに駆け寄って...息を飲んだ。



...っ...。



二宮の状態を見た松本は...

眉間にシワを寄せ拳をグッと握りしめた。



...大野組長...和也さんは...

どういう状況...だったのでしょうか...。



松本は怒りを抑えた低い声で

そう俺に聞いて来た。



俺の店のバーテンが...バスローブ姿に

裸足で...ホテル街の方から逃げて来た

二宮を...保護した。


俺に連絡が来てすぐに

ここに連れて来て診て貰った。


大きな怪我は無いが

擦り傷と打撲、あと軽い火傷だそうだ。


...ホテル街から.....そう...ですか...。



そう呟いた松本は...フラリと体が揺れた。

瞬間、バッと走り出した。



翔!!


松本さん!!



入り口で待機してた翔が松本を抱き止める。

翔の腕の中で松本は暴れた。



櫻井さん!!離して!!離せっ!!


今は駄目だ!!我慢しろ!!


和也さんがこんな目に合わされて

我慢しろなんて無理だ!!

離せっ!!俺を行かせろ!!


...松本。



少しだけ殺気を込め低い声で

松本の名前を呼ぶと...

松本は...ビクッと反応した。



...お前の気持ちは...分かる。

だが...今お前が田城の所に殴り込んでも

お前が殺られてそれで終わりだ。


それでもっ...


田城に...お前を殺す大義名分をやるな。

お前が殺られたら...誰が二宮を守る?


...っ...。


今は...二宮の為にも冷静になれ。松本。



俺の言葉に...

暴れていた松本が大人しくなった。



...すみません...でした...。

...櫻井さんも...。


いえ...松本さんのお気持ちは...

痛いほどよく分かりますから。



気持ちを落ち着けた松本は

ゆっくりと翔から離れて頭を下げた。



...なぁ...松本。

二宮の『裏の仕事』は...月一程度って

聞いてたんだか...。


...はい...前までは...そうでした...。

最近は...週一の頻度でオークションを

開いている様で...。


...金が...必要になったと言う事でしょうか。


そうかもしれねぇな...。

だから二宮に無茶な事をさせて...

大金を稼がせてるのかもな。



...と言う事は...

近々動きがあるかもしれねぇな...。



オジキに呼び出されてる件もある。

一気に事が進んで行きそうな気がして...

何か...ザワザワする。



...松本...少し話がある。


...話...ですか?


...場所を変えましょう。



俺の意図を読んだ翔がそう言って

俺達を別の部屋に案内した。






To be continued.