智さん。着いたよ。
...ん...。
生田に声をかけられて目を開けた。
...いつの間にか...眠ってたのか...。
悪ぃ...寝てた...。
ふふっ。大丈夫。笑
車を降りて運転席側に回る。
ホントに...ありがと...生田。
潤の所に行くついでで乗せただけだよ。笑
じゃあ...皆にヨロシク。
おぅ。笑
生田はそう言うと手を振りながら
車を発車させた。
車が見えなくなるまで見送ると...
フッ...と短く息を吐き母屋に向かって
歩き出した。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽
今...車の音聞こえたよね?
まーくんの言葉に...胸がドキッとする。
智が...帰って来た...。
...思ってる事をちゃんと智に伝える...と
そう決めたけれど...。
いざ...智を目の前にして...
ちゃんと伝えられるのかな...?...僕...。
はぁ...どうしよ...。
何か胸がめちゃくちゃドキドキしてきた...。
...にのちゃん。大丈夫?笑
...何か...めちゃくちゃ緊張してる...。苦笑
絶対の絶対大丈夫だからね。笑
...200%ないけど...もしも智さんが
にのちゃんに怒ったりしたらすぐ連絡して?
俺が智さんを怒るからさ。笑
ふふっ...ありがと。まーくん。笑
まーくんの笑顔に少しドキドキが治まった。
二人が応援してくれたんだ...
僕も...頑張ろう。
暫くして鍵を開ける音がして玄関が開いた。
智が近付いて来る音が聞こえる。
足音が止まって...入り口の方を見た。
そこには智が立っていて...
じっ...と僕を見ていた。
...お帰り。智くん。
...おぅ...。
思ったより早く帰って来たね?笑
どうやって帰って来たのよ。
...生田が...送ってくれた...。
斗真が?ここまで?
...智くん...ちゃんとお礼しないとね?
...分かってる...。
じゃあ...俺達は帰るね。
行こうか。雅紀。
...うん。
じゃあまたね。にのちゃん。
...まーくん、翔さん。
ホントにありがと。
まーくんが僕をぎゅうっと抱きしめてから
智をチラリと見て...
翔さんと居間を出て行った。
智は...そんな二人に『ありがと』と
声をかけて見送った。
To be continued.