半分。13 | 智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

智つぼ。~ワタシの好きな大野くん、時々アラシ。

『えっ?!大野くんのそんなとこが好きなの?!』と周りから言われる、ワタシのツボや萌えポイントを、思いつくまま書いている智つぼ。(さとつぼ。)です。



...酔ってんのか?


...いえ...酔ってません...。


立てるか?


...はい...大丈夫です...。



起き上がるのに手を貸そうとしたら

大丈夫だと断られた。



ゆっくりと立ち上がった二宮は...

壁に肩を寄りかけ体を支えている。

このままだと...また転ぶんじゃねぇか?



丁度その時、翔が車を回して来た。



すみません、智さん。

お待たせしました。


いや...大丈夫だ。

おい...二宮...家まで送ってやるから...乗れ。


えっ...いえ...大丈夫です...。


大丈夫そうじゃねぇから言ってる。

四の五の言わずに乗れ。



翔は二宮の姿を見ると一瞬眉をひそめたが

すぐに俺の言葉に従い二宮に手を貸し

後部座席に誘導する。



半ば無理やり二宮を車に乗せ

俺も隣に乗り込んだ。



翔。

二宮を先に家まで送ってやれ。


分かりました。


...っ...待って...下さい...。

家には...まだ...帰れません...。


...何故だ?


...こんな状態で帰ったら...

...潤さんが...心配するから.....。


...どういう事だ...?


.....。


...松本さんに知られてない...

『お仕事』の帰りですか?


...っ...。



翔の言葉に二宮がビクッと反応した。



...俺の...事...知って...。


...存じております。

ただ...組長付きの松本さんが知らない

『裏の仕事』がある事は...噂程度でしたが。

...本当にある事だった様ですね...。


...っ...お願い...します...。

この事は...潤さんには内緒に...。



翔と二宮の会話から...

コイツは 客 を取 らされた後 なんだと

言う事は分かった。



ただ...『裏の仕事』ってのは...

初めて聞いたな。



...何か...ク スリとか...飲まされたのか...?


...いえ...それは....ありません...。

...少し...乱暴な人...だっただけ...。


...病院とか...行かなくていいのか?


...たまに...そういう人も...居るから...。

大丈夫...です。



二宮は...慣れてるかの様にそう言った。

...いくら姉を盾に取られてるからって...

まだ20そこらの奴が...乱 暴に抱 かれる事を

当たり前の様に言う。



...何か...やるせなくなった。



...今から俺は...店に飲みに行く。

お前は飲まなくていいから...少し付き合え。


...えと...俺...


...店で休んで行け...と言う事ですよ。



翔が俺の言葉を訳して二宮に伝える。

それを聞いた二宮は俺の顔を見た。



あ...りがとう...ございます...。


ん。

翔、出してくれ。


はい。



ゆっくりと車が動き出すと二宮は

ホッと息を小さく吐くと目をつむった。






To be continued.