生理痛は、漢方では「瘀血」(血流の滞り)の指標のひとつとして、
子宮環境を整えるうえで大切なサインと考えています。
実際に生理痛の有無により妊娠までの期間にどれくらいの差があるのか調べてみました。
一陽館薬局で漢方を服用されたお客さまについて、カウンセリング時にお答えいただいた生理痛の有無と妊娠までかかった期間の関係
対象:妊娠された方*の中から、生理痛の程度により各直近から30名
【ひどい】:痛み止め1回以上服用
【なしまたは軽い】:痛み止め服用なし
*最終的に出産にいたっております。
【ひどい】妊娠までの期間 平均 12,7ヶ月
流産経験あり 21名(漢方前15名、漢方後12名*重複あり)
【なしまたは軽い】妊娠までの期間 平均 6,1ヶ月
流産経験あり 5名(漢方前5名、漢方後2名*重複あり)
考察
・生理痛が【ひどい】では、妊娠までにかかった期間も長く、7割が流産の経験があり、漢方服用後に妊娠した場合でも4割が流産を経て妊娠されました。
・生理痛が【ひどい】ほうが、妊娠までに長くかかることから、生理痛の度合いと子宮や骨盤内の瘀血の根深さはある程度相関しているといえます。
・【ひどい】グループでは、漢方服用前の流産経験数が多いだけでなく、体質改善により妊娠された場合にも流産しやすい傾向にあることがわかります。
・流産についても、漢方服用前、服用後のいずれも【ひどい】ほうが多く、また、【ひどい】も【なしまたは軽い】ともに漢方服用前に比べて漢方服用後に流産数が改善していることから生理痛の原因と考えられる瘀血は、妊娠維持にも関係しているといえます。
・漢方による「体づくり」にかかる期間の1つの目安として、「生理痛の有無」は参考になると考えられます。
(もちろん、他の体質的要因、年齢、既往などを総合的に検討することは必要です。)
生理痛でお悩みの方、妊娠に向けて体質改善をご希望の方
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