生命維持に不可欠な要素「潤い」。
潤いとは、水分を含んでいますが、液体とは限らないもの。
漢方的には、血液も、汗や尿のような血液以外の水分も、構成成分の根拠は潤い分。
「陰(いん)」や「津(しん)」とあらわします。
カラダの中を流れる体液や、細胞のハリを保つにも、お肌や髪などにも
潤いが必要です。
妊娠においては、卵子の質、頸管粘液、月経血量や子宮内膜の弾力、
精子を含む精液の濃度なども、「潤い」次第といえます。
潤いは熱の調節をする役割があるため、不足すると低温期の体温が高く、
排卵前のおりものも確認できず、排卵日が早くなり、経血量は減少し、
子宮内膜も薄くなるという傾向に向かいます。
これらの現象がすべて起きるということではなく、
ある程度思い当たる状況があれば、妊娠に必要な潤いが
不足しているのかもしれません。
「年齢的な問題」と多くのかたが言われるのも納得できることと思います。
お肌や髪と同じように体の中も潤いを保つことができなくなっているのです。
必要な潤いを確保するには、体の中での保湿力とみずからの滋潤力、
食物からの補給などの役割が大切ですが、消耗し過ぎないことも
考えなくてはなりません。
イライラしたり焦ったり、激しい感情の起伏も熱を発生する要因です。
過剰に暖めすぎたり、熱い燃焼系の食物のとり過ぎも
潤いを消耗することにつながります。
穏やかに自然体で過ごしてみると、心も潤い一石二鳥かもしれませんね。