月経期は、女性の生理周期における子宮内膜の再生過程の前段階です。
卵巣で原始卵胞が発育し始めるのと同時に生理が始まります。
つまり、新しい1個の卵子を迎えるための子宮の環境づくりの中の
基盤整備の過程ですから、おろそかにせず、順調にすすむように配慮が必要です。
月経期には、子宮内膜の血管が収縮して血液の供給が止められることで、
すでにその役割を終えたほとんどの粘膜層は剥がれ落ち、
その中に残された血液とともに溶けた状態になって外に排出されます。
役割を終えたとはいえ、かなりの量の組織と血液が失われますから、
全身の栄養状態と体力が低下します。
日常生活での配慮として、月経期には激しい労働やスポーツは
控えたほうがいいでしょう。
また、強い寒さや冷えに体や手足を直接さらすことや、
冷たい食べ物や飲み物をとりすぎないよう気をつけましょう。
さらに、膣内は酸性ではなくなり、子宮頚管内の通過は容易になり、
子宮内膜は基底層がむき出しになるなど、
女性器全体の防御態勢が手薄になります。
月経血中の白血球がその役割を補っていますが、
免疫系全体に負担がかかる期間なので、
からだを清潔にし、ストレス、過労や暴飲暴食などをさけ、
摂生に心がけ、病原体の進入を招かないようにしましょう。