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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 いつもありがとうございます、一葉です。

 なんにも思いついていなかったのに、ふとこんなお話が浮かんでしまった。・・・ので、予定を変更して、両想い蓮キョをお届けです。


 テーマが原作派生になっているのは、25巻ACT.150関連だから。


 あの頃から比べたら、今はだいぶ幸せに近づきましたよね、二人とも。

 でもこれに満足せず、もっともっと幸せになって欲しいと思います。


■ イベント・キッス ■





「 ・・・最上さん 」


「 はいっ、敦賀さん!! 」



 ムード高まった車内で二人

 最上さんと向き合った。


 忌まわしい思い出が付いてまわるバレンタインの記憶を、俺と一緒に新たな幸せの記憶に塗り替えたい…と言って来た最上さんの気持ちに応える形で。



 辺りはすっかり暗くなっていて

 だから俺たちが車内でこんな事をしているなんて、誰も気付きはしないだろう。



 彼女がいま、あり得ないほど胸を高鳴らせているのが傍から見てもはっきりわかってしまって、それぐらい最上さんは全身で照れまくっていた。



「 これ!!お約束していたバレンタインのチョコです!! 」


「 ありがとう。心の底から嬉しいよ 」


「 はいっ!私も、敦賀さんにお渡し出来て嬉しいです 」


「 ちなみに、中身はなに?・・って、聞いていい? 」


「 もちろんです。それは、都会に潜む妖精たちからレシピを聞いたフォンダンショコラでございます 」※せいいっぱいの照れ隠し(笑)


「 え 」


「 ・・・けど、それだけだと外見がありきたりでしたので、トッピングで思い出のワインゼリーを加えて華やかにしてみました 」


「 そうなんだ。嬉しいよ。ただただ、本当に嬉しい。ありがとう、最上さん 」


「 あ・・・あはは。喜んでもらえたなら良かったです。それで、あの・・・ 」


「 うん、分かってる 」



 両手で差し出された箱を受け取り、さらに言葉を紡いだ最上さんの顔に、自分の顔を近づける。

 右手を彼女の頬に沿え、ほんの少しだけ力を込めて、うつむいてしまった彼女の視線を上向けた。



 見つめ合う無言の時間が生まれたけれど

 それは決して嫌な沈黙ではなかった。




 あのね?

 俺、色々考えたんだけど

 あの忌まわしきバレンタインの記憶を俺と新たに塗り替えるのなら、やっぱりこれしかないだろう・・・って、切実に俺は思った。




 だって、もういいんだよね?

 俺が君に触れたって。



 ずっと

 ずっとこのときを夢見ていた気がする。



 大好きな君に触れることが許される、この尊い瞬間を・・・




「 ……っっ…つる…… 」


「 最上さん、もう少しだけ沈黙していて? 」


「 ・・・ハイ・・ 」



 分かる。お互い緊張するよね。

 でもそんな緊迫でさえ愛おしい。


 恋愛には不慣れだと自分で言っちゃう君の

 俺を前にそんな風に戸惑っている姿でさえ、俺は愛しくて仕方ないんだ。



 君からおねだりした事なのに。そんなに身構えたりしないで。



 たぶん俺は

 この日を一生忘れない・・・・




『 イベント録画を開始します 』


「「 っっっっ?!! 」」



 そのとき突然、停車中の車に沈み込むような振動が走った。

 ドライブレコーダーのアナウンスが俺たちの沈黙を破ったことで、最上さんが慌てふためく。



「 え?え?イベント録画?イベント録画ってなんですか、敦賀さん?! 」


「 さぁ・・・。たぶん、今年のバレンタインは俺たちにとって大切なイベントだから、それに気づいたドライブレコーダーが記念の録画を始めてくれたんだと思う 」



 そうだよ、そういうことにして

 車が揺れたことは無視しちゃおう。



「 ええぇっっ?!ドライブレコーダーってそんな機能もついているんですか? 」←笑


「 みたいだね。俺も初めてだから良く判らないけど・・・ 」


「 ええ、本当に?ええぇぇええ・・・ 」


「 そんなことより、最上さん。気を反らさないで俺を見て 」


「 はい!!でも、でもいざとなったら照れくさくって


「 だよね。俺もだよ。でもそれ以上に俺は、君が可愛くて仕方がない 」




 ねぇ、だから早く

 俺達のバレンタインを幸せな記憶に塗り替えよう。




「 ・・・・・・・っっ・・・・ 」




 このときのキスは

 彼女が作ってくれたフォンダンショコラのチョコレートよりとても甘くて濃厚で



 約束通りに過去の不幸は払拭され

 幸福感に満ちた二人の記念日に生まれ変わった。






     E N D


我が家の車のドライブレコーダーは、坂道でバウンドなどの衝撃を感知すると「イベント録画を開始します」って毎回ご丁寧に告知してくれるのですけど、それを聞いてふと思いついたお話でした(笑)


ちなみに、このあと社さんが目を見開いた能面顔でフロント越しに覗き込んできます(笑)車を揺らしたのはヤッシーですwたぶん、そのあと蓮くんはネチネチ怒られたと思われます。

最初の妄想ではキス自体が出来ないというオチだったのですけど、推敲したらこういうことになったので、蓮くんの欲求は強かったみたいです。


ハッピーバレンタインで良かったね♪



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