SS 飽くなき上へ(ACT.260) | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 お届けが飛び飛びなのは時間との戦いだからです。ご容赦願!!

 さて、本日お届けのこちらは原作コミックス43巻収録・ACT260からの派生です。


 たぶん読み返さずともピンと来るお嬢様ばかりだと思いますが、お時間が許すならコミックスを手に取ってみてくださいね☆


■ 飽くなき上へ ■





 社長の指令だった千鳥役を

 モー子さんは勝ち取ることが出来なかった。



 どれだけ落胆しているだろうと想像して胸が苦しくなったけど


 私の自慢の親友モー子さんは、ただ落ちただけの人ではなかった。



「 ……へぇ、そう。驚いたな、琴南さん。そのオーディションで別作品の出演依頼をもらうなんてなかなかあることじゃないよ 」


「 ですよね?!私もスゴイって思いました!!!すごい、すごい、さすが!!って。…でも…… 」



 社さんがマネージャーをしてくれることになってから、やたらと敦賀さんと顔を合わせる機会が多くなった私は、しばし思うところがあって敦賀さんにこの件を打ち明けた。


 某撮影所の一角でこの話をしたのは、二人で社さんの到着を待っている間に済むと思ったからだ。



「 …でも? 」


「 どうしますか? 」


「 ん? 」


「 敦賀さんならどうしますか? 」


「 うん? 」


「 実は琴南さん、その話をもらったとき、ずいぶん悩んだみたいなんです。自分に出来る自信がないって…。自信がないなんて考えていたこと自体、私には信じられないことなんですけど。それで…… 」


「 ああ、うん、なるほど 」


「 敦賀さん!敦賀さんならどうしますか?出演依頼された役どころで、もし悩んだとしたら敦賀さんは… 」



 もしモー子さんが今も悩んでいるとしたら、その背中を私が押したいと思った。


 もちろんモー子さんが自分で決めるべき問題に私が口出しするのはおかしいと思うし、結果としてモー子さんは悩んでいた事すら秘めた状態で、短い間に自分の意志で答えを出したと私に打ち明けてくれたのだけど。


 それを知ったとき、自分だったらどうするだろうと思った。

 いえ、正確にはどうするべきだろうか、と。



 そして浮かんだ。

 敦賀さんならどうするのだろう。純粋にそんな疑問が。




「 最上さん 」


「 はいっ 」


「 ちょっと移動しようか。こっちへおいで? 」


「 え?でも社さん…… 」


「 大丈夫だから。すぐ後ろの自販機のところに行くだけだから 」


「 はい 」


「 …ね、喉乾かない? 」


「 え?いえ、別に… 」


「 そんなことないだろう、君は喉が渇いているはずだ!…ということで、一つ選んで? 」



 問答無用で一つを選べ…と言われて素直にコレ…と言ってお茶を選んだ。



「 これがいいです 」


「 OK。買ってあげる 」


「 …っっっ…ちがっ、それじゃなくてっ??!! 」



 OKだと言って手を伸ばした敦賀さんが買ってくれたのはその上にあった炭酸飲料。

 大きな音を立てて滑り落ちてきたそれを自販機から取り出した敦賀さんは、それを何食わぬ顔で私へと差し出した。


 ペットボトルのシュワシュワオレンジを見つめて、私は困惑した顔で敦賀さんを見上げた。



「 はい、最上さん、どうぞ? 」



 ……・どうぞって言われても……

 私、炭酸飲料、苦手なのに……



「 ……ありがとうございます 」


「 こういう飲み物、君は苦手かもしれないけど、たまには冒険してみるのも楽しいかもしれないよ? 」


「 …っっっ!?! 」



 瞬間、閃光が走った。

 きっとこれは敦賀さんの答えなのだと悟った。


 私が投げかけたそれに対するこの人の考え。




「 思いがけない一歩を踏み出すことで新しい扉が開くこともあるだろ。同じ悩むなら未知の事で悩む方が有意義なこともある。今まで知らなかった道が開けるかもしれないよ? 」



 俺なら道を切り拓く。はっきりそう言われていると思った。


 その明快かつ大胆な発想が清々しく、こういうところが敦賀さんなのだ、と嬉しく思う。



「 はい、確かにそうですね 」



 ペットボトルを受け取って、誇らしく口元を緩めた。

 私を見下ろす敦賀さんの微笑みはまぶしいほどに輝いていて、この人のことがとにかく好きだと心の中で大きく叫んだ。



 自分にいつかそんな日が来たとしたら

 この人の今日の言葉を思い出して立ち向かおう…と思った。






     E N D


原作の中では蓮くんが、炭酸苦手なキョコちゃんのことを知るシーンが無いのですけど、それ、子供の頃に聞いていたんじゃないかなってちょっと想像しました。


だって真夏ですよ!二人でアイスを半分こしていたんですよ。

ジュースだって半分こするでしょう!!


「日本はコカ・コーラが人気なんだよね。俺はペプシの方が好きだけど」的な♡

「え?妖精の国にはペプシもコーラもあるんだ?すごいね!でもキョーコ、実は炭酸にがてで…」

みたいなやり取り!キャー(≧∇≦)かわいいっ!!



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