お仕事が始まると眼精疲労が前面に押し出てしまう一葉です。うう…目が痛い。
さてこちら、先日お届けした「無言の牽制」 の続きです。
ネタバレ等、含まれておりませんが、原作ACT.261のネタバレが含まれていた前話を読まないと意味不明かと思われます。
前回まわれ右をしたお嬢様方は自己判断でお願いします。
ちなみに内容は、古賀くんが絡むとどうして一葉はこういう風になるのかな(笑)…な古賀君sideのお話です☆
楽しんで頂けたら嬉しいです。
■ 水面下の戦い ■
世間一般の意識では、恐らく俺より上に君臨しているのだろう同俳優の敦賀くん…を盲目的に崇拝している彼と同じ事務所に所属の京子ちゃんと撮影現場を共にするようになって数日。
少なくともそれまで感じたことの無かった気配を、彼女が俺のそばを通り過ぎるたびに察知出来るようになっていた俺は、小首を傾げてすかさず京子ちゃんの顔を覗き込んだ。
「 京子ちゃん 」
「 おわっ?!どうしたんですか、古賀さん? 」
「 君、ここのところ何か香りがしてくるんだけど何か付けているよね? 」
「 え? 」
ポ…と頬を染めた彼女のそれをもちろん俺は見逃さない。
京子ちゃんは腕を持ち上げると自分の鼻先を腕に押し付けクンクンし出した。
「 気のせいじゃないですか?だって何もつけてませんので。あ、でもですね… 」
「 なに? 」
「 実はこのところ、朝は敦賀さんと一緒の車に乗っているんです。ですからそれで敦賀さんの香りが移ったのかも 」
「 ……へぇ~~~~?移り香になるほど敦賀くんと接触しているんだ。ひょっとしてかなり濃厚な抱擁を毎朝してもらっている、とか? 」
「 なっ!!?そんなこと敦賀さんがして下さるはず無いじゃないですか!!なに言うんですか、古賀さんってば!!! 」
京子ちゃんは真っ赤な顔で途端に抗議。
俺としては当然、面白くない訳で。
きっとこの子自身、自分でもなにを言ったのか自覚していないに違いない。
して下さるはずがない、なんて。逆に言えば敦賀くんがしてくれるなら自分はそれを受けちゃいますって言ったようなもんなんだけど。
クン・クン・クン…と鼻をきかせて思いっきり首を伸ばした。もちろん要因を探るため。
「 なにしていらっしゃるんですか、古賀さん。ちょっ…そんなに近付いて来ないで下さい!! 」
「 なんで?移り香になるくらいなんだから少なくとも敦賀くんとはそこまで近づいているってことだろ?それなのに俺じゃダメって? 」
「 そういう事じゃなくてですねっ!!! 」
香りの震源地はどこなんだ?
俺の記憶が正しければこれは間違いなく敦賀くんのそれのはず……。
京子ちゃんの首元に鼻先を近づけようとした瞬間、俺の意に反する形で俺は後ろにのけぞった。
「 おはようございます、古賀くん。俺の後輩がいつもお世話になっております 」
「 あ!敦賀さん!! 」
「 ……おはよう、敦賀くん。なに?そうやって強引におでこを引いて首を逸らされると俺としては姿勢的にかなりつらいんだけど 」
「 ごめんね。だけど最上さんが嫌がっている風なのに君が無理矢理近づこうとしていたみたいだから、ついね 」
「 誤解だよ。俺はね、ただ単に震源地を捜索していただけなんだ。何故かって言うと、随分セコイ手を使った男がいたみたいだからさ 」
「 へぇー。セコイ手? 」
「 そっ。京子ちゃんがやたらとマーキング臭を漂わせていたからそれがドコからなのか探り当てようとしていただけ 」
「 マーキング臭…ですか?え?それってどんな? 」
「「 君は聞いていなくていいよ 」」
「 へ?……あれ?敦賀さんと古賀さんって……案外、気が合う二人なんですね 」
「「 一緒にしないでもらえる? 」」
「 ぷっ!!!嘘みたい。2回も声が揃ったぁぁぁ!! 」
「「 ……っ!!! 」」
クスクス笑う京子ちゃんから二歩離れた俺達は、当然、声を潜めた。
「 いいのかなぁ、敦賀くん。俺、口が軽いから。もしかしたら京子ちゃんにペラペラしゃべちゃうかも知れないよ?敦賀くんがこっそり京子ちゃんにしているセコイ手のこと 」
「 ……別に言えばいい。俺は少しも困らないからね 」
そのとき敦賀くんは輝かしいほど眩しいスマイル。
それはどんどん広めてくれと言わんばかりの笑顔だった。
この男、やっぱり確信犯かっっっ!!!
だったらあの匂いを消してやる。
誰かがこれに気付く前に。
この男が引き上げたあとで俺が必ず。
「 ふふふふふ…… 」
思わず笑いが溢れる。
残念だったね、敦賀くん。
君は忙しい身の上だから京子ちゃんをずっとは見張っていられないから。
覚悟をしておきなよ、敦賀くん。
俺が絶対消してやるから!!
E N D
蓮くんが帰ったあと、古賀くん早速実行。
「 京子ちゃん、首筋が汚れているみたいだから拭いてあげるよ 」
言われたキョーコは物凄い形相になってダッシュで壁際まで逃げる。…と壁に背を向け古賀の親切を頑なに拒否。
「 あの、結構です!!私は大丈夫ですのでどうぞお気遣いなく!! 」
「 ……どうして逃げる? 」
「 いえ、逃げてはおりません!ただもう私のことは全然、全く、なんのお気遣いもなくで大丈夫ですので!! 」
実は現場を去る前、蓮はキョーコにこう耳打ちしていた。
「 最上さん。古賀くんって実はものすごい首筋フェチなんだ。だからね、もし古賀くんから首ネタを出されたら速攻で逃げた方がいいよ 」
「 え? 」
「 一度でも気を許してしまったら古賀くんはスッポンよりしつこく君のココ(…と、さりげなくキョーコの首筋に触れて香りを追加・笑)をペロペロ舐め回し続けるよ。そんな事されたくないだろう?だったら必死になって逃げないと 」
「 わっかりましたぁっ!!最上キョーコ、全力で逃げます!! 」
なんてね(笑)
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