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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 いつも有難うです!!о(ж>▽<)y ☆一葉です。

 想定以上にお話が膨らんでしまってもうワタワタ状態。予定時間には間に合いませんでしたが取り敢えず今日、お届けいたします。


 キョコ誕のときもそうだったけど、こんなに切羽詰まった状況は初!!

 やればできるんだね、自分って感じ。同じ状況は二度と味わいたくないけどっ

 どんな時でも妄想中は楽しいのですけどね。


 こちらは先日お届けいたしました蓮誕の続きです。長いです。ご容赦ください。

 そしてお楽しみいただけたら嬉しいです。


 前のお話はこちらです。

 2017年蓮誕⇒君から一番近い場所【前編・後編】


■ 誰より一番近い場所 ■





 結婚式が終わったあと、敦賀さんに導かれるまま荷物を移したそこはオーシャンフロントのヴィラ風ホテル。


 部屋は無駄に広く、プライベートプールまで備えてあるような立派な造りで、見事な景観と見事なまでの室内内装を目の当たりにした私は絶句していた。



「 最上さん。取り敢えず食事を摂ろうか 」


「 はい 」



 私の荷物を下ろしたあと、実はもう手配済みなんだ…と言った敦賀さんは終始ニコニコ顔で、こっちだよと促されてさらに室内の奥に進むと確かにその言葉通り、テーブルには何もかもが用意されていた。



 私は逆らうこともせず、ただハイ…と答え、テーブルを挟んで敦賀さんと対面になる席についたけれど、頭の中には大きな疑問が蠢いていた。

 にも拘らず私がどうしてそれを口にしなかったかというと、少しでも長く夢の中にいたかったから。



 結婚式の間中、とてつもなく倖せだったから。

 虚構だと知っていながら、どうせ醒めてしまう夢なのだから少しぐらい長引かせてもいいはずだ、と現状に甘えていた。



「 無事に式が終わって安心したらお腹が空いてきたよ 」


「 へ? 」



 その言葉通り、一番に手を付けようと思っていたサラダを私より先に口へ運んだ敦賀さんを見て私の緊張が自然と解けた。



「 ふふっ… 」


「 なに? 」


「 なんか、敦賀さんが自主的に食事をする姿が微笑ましいなって思って 」


「 笑うほどおかしなことじゃないだろう? 」


「 そうですか?……うん、そうですね。ところで敦賀さん 」


「 ん? 」


「 髪色…戻したんですね 」


「 あ、うん。ま、ウィッグだから。簡単でイイよな 」


「 そっか。そうだったんですね 」



 そういえば、そういう役だって言っていたな、と思い出す。


 いつもの黒髪に戻り、パクパクとサラダを口に運ぶ敦賀さんを見つめて、もうお芝居は終わったんだな、と実感した。



 じゃあ、どうしてこのホテルに移ったのだろう…?



「 敦賀さん。あの、伺っても? 」


「 いいよ、なに? 」


「 どうしてこっちのホテルに移って来たんですか?しかもこんなに立派な… 」


「 どうしてって…結婚式が無事に終わったから? 」


「 はい?それは自分に対するご褒美的な? 」


「 ご褒美…的なカンジでもいいけど、やっぱり新婚初夜は特別だから、なるべく素敵な場所でともに過ごしたいだろう。結婚したんだし 」


「 ……結婚……式は確かに済みましたけど。…初夜? 」



 ドラマで使う映像はあくまでも結婚式のだけってことだったのに、まさかその後の様子も必要になったのかな、と一瞬考えたけれど。


 やっぱりこれ、ツッコんだ方が良いのかしら?

 え?それはどこから?


 交通費は敦賀さんが全額負担するって言ったところから?

 花嫁役を依頼して来た所から?



 いいえ、それとも

 私の中で一番大きく疑問の渦となっている


 結婚式で誓いのキスを交わしたあと、サインをしたあの書類のことからにすべきかしら。




 ステンドグラスが美しいチャペルの中で、誓いのキスを交わしたあと、私はある一枚の紙にサインをしていた。


 私だけじゃなく、そのあと敦賀さんもサインをして、さらにそのあと神父様もその紙にサインをしたためたのだ。


 英文のみで埋められた用紙。

 あの書類は何だったんだろうって、実はずっと思っていた。




「 そ。とにかく今はお疲れ様。俺はね、君との約束を守れたことで充実感がみなぎっているんだ 」


 右手の甲に顎を乗せてそう言って微笑んだ敦賀さんの顔は本当に嬉しそうで


 さらに私の頭に激しい疑問の渦が巻く。



「 約束って?何かしましたっけ? 」


「 したじゃないか。半年ほど前に。君に投票用紙をプレゼントするって 」


「 投票用紙ぃぃ??なんですか、それ。今?それいま言います?

 だってそれ、もともと私の誕生日にって話だったじゃないですか 」


「 うん、ごめんね。それに関しては約束を守れなかったんだけど。…ってことは、君ちゃんと覚えているってことだよな? 」


「 お…ぼえています…けど…… 」



 だって、やっぱり冗談だったんだって

 すごく残念に思っていたのだから、私は。



「 うん、じゃあこれもモチロン覚えているよな?本当に自分の名前を書くって言ったことも、それから俺にその約束を守れと念を押したことも 」


「 覚えていますけど…… 」


「 そして俺はこう言った。それは、俺の一番近くに居られる権利を行使する意思表示だ、と 」



 それももちろん覚えていますけど、と私が答えると、敦賀さんは再度満足そうにニッコリと笑顔を浮かべ、私が疑問に思っていた3人でサインを書き込んだ例の用紙を取り出してみせた。



「 だから、これがそれなんだ 」


「 …って、それって一体なんの書類なんですか?あの時は神父様がやけに手慣れた様子で紙を出して来てここにサインを…って仰ったからつい言われるままに書き込んでしまいましたけど 」


 同時にカメラマンさんがいきなりズームで追って来たからとにかく急がなくちゃって書いちゃったんだけど。


「 これはね、マリッジライセンスだよ。アメリカ人が結婚する時に必ず必要になる書類なんだ 」


「 マリッジライセンス? 」


「 そうだよ。アメリカにはね、日本のように戸籍に相当するものが無い。だから結婚する時は司式者の資格を有する人の前で結婚の宣誓をあげ、確かにそうしました…という証明としてサインをもらう必要があるんだ。俺のサインもここにある 」


「 それは知っています。私のあと敦賀さんもサインしたのを見ていますから。だからあのとき神父様もサインを?

 でもあの結婚式は撮影ですよね?ドラマに使われるものでしょう? 」


「 うん、それは嘘だ 」



 あまりにあっさりキッパリと答えた大先輩のそれに私は大きく口を開けた。



「 … ウ …… ソ ……? 」


「 うん。でも君と結婚したのは本当だよ。あ、そう言えば俺、君に言わなきゃならない事があった 」


「 な、んですか? 」


「 俺、これから君のことを名字で呼ばなくていいよな? 」



 神がかり的に眩い笑顔を浮かべた敦賀さんのそれに、私の何かがブチンと切れた。



「 敦賀さん!!!いま重要なのはソコじゃないですよね?!嘘ってなんですか、嘘って。じゃあどうして結婚式なんて… 」


「 それは、君との約束を果たすためにした。君は言っただろう。誰より俺に一番近い場所に来ると。その書類に名前を書くと。だからだよ。

 アメリカ人が本気で婚姻を結ぶ為には結婚式は必要不可欠なんだ。そして俺は君を逃したくなかった。だから嘘をついた。ごめんね? 」



 このとき私の肩が震えたのは、驚きと、希望を示す喜びが入り混じったからだと思う。


 半年も前の、こんな小さな口約束でさえ守ろうとする敦賀さんの誠実さとかバカさ加減よりむしろ、自分が発したあの他愛のない言葉でこの人をこんなにも簡単に縛ることが出来るのかという驚きと、自分がいま直面している現実に思わず震えが来たのだと思う。



「 そんな口約束の為に?私と結婚しようとするなんて、敦賀さんってまさかバカなんじゃないですか? 」


「 バカじゃない。何?まさか君が俺に言ってくれたことは嘘だったとか?じゃあ結婚式で言ってくれたあの誓いの言葉も嘘だったんだ? 」



 I swear my eternal love to he.

 彼との愛を永遠に誓う。


 そう言ったのは確かに私の本心だったけれど。




 敦賀さんは言葉に詰まった私を見てサッと席を立ちあがると私の隣に腰を下ろした。

 さっきまであんなにも笑顔だったのに真剣に見下ろしてくる眼差しが強い。



「 あの、敦賀さん… 」


「 君にそう呼ばれるのは嫌いじゃないけど出来れば違う名前がいい 」


「 ……?……違う名前? 」


「 前に俺、君の前で言ったね。敦賀蓮は芸名であると 」



 彼を見上げて私の心臓がドクンと跳ねた。

 それは、敦賀さんの言葉に驚いたからではなく、私を見つめる彼の目がコーンの瞳そのものであったから。


 何故その違和感に私は気付かなかったのか。



「 俺が日本で芸能活動をしているのは意味がある。そしてその理由をもう君は知っているよ 」


「 え? 」


「 君には俺、何もかもを話した。このグアムの地で、たった一つの嘘を抱えて 」


「 嘘… 」



 瞳が横に大きく揺れた。

 脳裏によみがえったのはあの日のコーン。



 嘘だ、と疑う気持ちと

 信じられない、と戸惑う気持ちが交錯する。



「 結婚式で呼ばれたそれは俺の本名なんだ。そして、幼かった君の耳には何度教えてもクオンとは聞こえなかったんだろうね。君は俺をコーンと呼んだ。懐かしい、あの夏の日に 」



 蘇る、いくつもの記憶。


 私の中で一つの疑問が一本の線で結ばれようとしていた。


 クオン・ヒズリという名前はある人を思い出させる。

 父として、演技の先生として尊敬しているあの人―――――― …





『 ああ、そうか。むこうで呼び慣れてる英語発音の強い呼び方だと日本人の耳には一瞬そう聞こえるかもな 』



 先生が愛したたった一人の息子さんの名前は

 日本語的に発音するなら久遠だと言っていた。



 お父さんは大きくて、なんど飛び立とうとしても無理で、そのたびに羽を失って来たコーン


 苦しみながら成長していく過程で人が亡くなり、呪縛に囚われていたあのコーンが、敦賀さん…?

 でも、敦賀さんは日本人でしょう?



「 ……ところで、呼び方の話に戻っていい? 」


「 は? 」


「 君が俺を呼ぶのはクオンでもコーンでも構わないけど、俺は君をキョーコちゃんと呼んだ方がいいのかな。それともキョーコ? 」


「 なっ…!!!どっちもダメですっ!敦賀さんが私を呼ぶのは最上さん!!それ以外、許可いたしません!!! 」



 だいいち、その顔で、その声で私の名前を呼ぶのは反則技なんですよ。


 私の顔面が崩壊して

 理性が宇宙のかなたに吹っ飛んじゃいそうになったのはもう体験済みなんだから。



 ドキドキしながら胸を張った私を見下ろし、敦賀さんがニヤリと口元を緩める。

 今度はどんな手を繰り出してくるのかと身構えると、敦賀さんはこれ見よがしに目を細め両手を自分の頭に持ち上げた。



「 へー。忘れちゃったんだ?俺、次に会う時は呼び捨てでいいって君から許可を貰っているのに 」


「 そんな許可した覚えは… 」



 ありません…と続けようとした私の目の前で敦賀さんの髪色が金色に輝く。


 大先輩の両手には、敦賀さんの髪の毛が乗っていた。



「 う……ウィッグ?!…って、金髪の方じゃないんですかっ?! 」


「 俺、そう言った覚えないけど?ちなみに普段は染めているのだけどね。このウィッグはカイン・ヒール役を演るときに作ったものでね。なかなか便利で良いと思って 」


「 じゃあ金髪が地毛?じゃあ本当に敦賀さんが……コーン????? 」


「 ……うん 」



 私の言葉に複雑そうな細い笑みを浮かべた敦賀さんは、右に小さく頭を傾げて優しい瞳で私を見つめた。



「 君との再会は偶然だったけど、君が俺の心に入り込んできたのはたぶん偶然なんかじゃないよ。

 だから、結婚式で俺が宣誓した言葉は嘘じゃない。上手く伝えられないけど… 」




 I pledge my eternal love here.

 この地で永遠の愛を誓う。




 結婚式でその言葉が聞こえて来たとき

 私は照れくさくて、同時に凄く嬉しくなって思わず頬を緩めてしまったけれど




 いま私はただ心を震わせていた。


 涙が自然と滲んでただ息苦しくなってゆく。




 どこにいても

 大切な人は作れないと言っていたあなたが


 母国の地で

 愛を誓うことがどれほど尊いことであるのか、私は知っているのだ。



「 ……敦賀さんってバカじゃないですか?こんな私と結婚しようなんて 」


「 世界一の幸せ者だと思っているけど? 」



 涙が頬を伝ってゆく。

 何をどう言葉にしたらいいのか分からない。



 ただ私を見つめてくれる瞳の色は私が良く知っているコーンのそれで

 何に感動したらいいのか、何に驚いたらいいのかもう、それすら判らなくなっていた。



「 この結婚式は俺の最後の切り札で、絶対に君にNOと言わせない強硬手段でもあったんだ。

 あの日、交わした約束通り、君には誰よりも俺の近くに居て欲しいし、俺は誰よりも君から一番近い場所にいたい。許可してくれる? 」



 そうね。

 こうなっちゃったらもうむしろ、あの結婚式をお芝居だと思っていたこと自体が良かったのかも知れないわ。


 だってもしあれが本当の結婚式だと知っていたら、きっと私浮かれ過ぎて、式の間中あがっちゃって、とにかく緊張しまくって、何もかもが記憶に残らなかったに違いないもの。



「 ふつつか者ですがどうぞよろしくお願いします 」


「 こちらこそ、どうぞよろしく 」



 いつの間にか私のそばに忍び寄り、私の心を簡単に奪いつくした最愛の人。


 誰よりも自分に一番近い場所から優しく手を差し伸べてくれる敦賀さんに抱き締められて、少しでも長くこの夢の中に留まりたいと願った私の夢が、いま現実になったことに私は胸を詰まらせた。



「 ……ね、このスウィートルーム、半年も前から準備していたんだよ? 」


「 は?そんな前から? 」


「 うん。じゃあ今夜は取り敢えずここで過ごして、明けた平日に一度日本に戻ろうか 」


「 え?一度?じゃあまたグアムに戻って来るってことですか? 」


「 そう。実はマリッジライセンスを申請するにあたり、一つ足りない書類があるんだ。結婚要件具備証明書ってやつが 」


「 結婚要件具備証明書? 」


「 そうだよ。それは君が独身であり、かつ結婚できる条件を備えていることを証明する公的文書で国際結婚する場合には必ず必要となるんだ。ちなみに本人の申請でなければ発行してもらうことは出来ない 」


「 …そういうのって時間がかかるのでは? 」


「 いや、申請すると1時間程度で発行されるはず。むしろ手強いのは君のお母さんの方だと俺は思っているんだ 」


「 は?母にも会うんですか?!まさか、許可をもらうつもり? 」


「 当たり前だろ。君は未成年なんだから。大丈夫。ちゃんと許可を貰うよ。そしてまたここに戻って来て申請しないと。なにしろ書類の提出は二人揃っていないとそもそも受け付けしてもらえないんだ 」


「 なっ…んでそんな慌ただしい… 」


「 そうだねぇ、慌ただしいねぇ 」


「 もう、どうしてそんな嬉しそうなのっ。ただでさえ忙しい身の上だっていうのに 」


「 もともと、そのために日本との行き来が楽なグアムを選んだんだよ。その気になれば1日で戻って来られる場所だから。それに、これも君と結婚する為に必要な儀式だ。嬉しくないはずが無い 」



 そう言って優しく私を抱きしめてくれた手が静かに離れ

 テーブルに置かれていたマリッジライセンスを拾い上げた。



「 神父様のサイン、達筆すぎて読めないですね。なんてお名前なんですか? 」



 私がそう問いかけると敦賀さんは静かな微笑を浮かべた。



「 何もかも、赦された気がしたよ 」


「 え? 」



 いつか私は、このとき彼が呟いた言葉の意味を知ることになるのだろう。



 誰よりも私の近くに来てくれた、愛しい人のことだから

 彼の全てを自分は知りたいと思うから。




「 …――――――― リック。

 神父様の名前、リックって言うんだそうだ 」




 細く涙を浮かべ、穏やかに瞼を伏せた彼の心内の全てを…









     E N D


本当はバレンタインでフィニッシュの予定だったのですが、どう考えても間に1話入らないとおかしな事態になってしまって急遽このお話を仕上げました!!


つまり、今度こそバレンタインに続きます。これから書くのですけど…。←こればっかり



⇒誰より一番近い場所・拍手

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※ラストこちらです⇒ 「キスより甘いチョコレート」



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