SS 自分ひとり | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 ちょわっす♪о(ж>▽<)y ☆いちよーっす。

 いい加減、どんだけ両片想いSS書けば気が済むのか一葉。


 ん?いやいや。気が済むわけないっす。だって両片想い萌えですから!!


 そして本日のこれは完璧な原作沿い。37巻収録のACT224以降のお話です。

 一葉梨紗プレゼンツ、原作沿い両片想い蓮キョ。お楽しみ頂けましたら幸いです。


■ 自分ひとり ■






 誰にも判らなくていいよ


 最上さんのことは…





「 敦賀さん、おはようございます!! 」


「 おはよう。今日はやけに元気だね? 」


「 え?そうですか?私、いつも元気なつもりでいますけど 」


「 ……ん。そうだね 」



 辛いことがあっても滅多に顔に出すことはなく

 君は日々を懸命に生きている。



「 うぬうっ。信じられないっ!!この間この廊下を鏡のように美しく磨き上げたばかりなのにっ!誰よ、こんなに汚したのはー!!! 」


「 ん?そんなことしたの?ラブミー部の仕事で? 」


「 はいっ!ときどきご依頼をいただくんですよ 」




 負けず嫌いで

 凝り始めると、とことんまで凝らないと気が済まない性格は


 けれど君が物事を途中で投げ出したりしないだろう事の裏付けでもある。



「 おい、最上君!言っておくけどな、君が磨く廊下に限ってワックスの使用は禁止だからな! 」


「 おはようございます、椹さん。そんな通りすがりに釘を刺して頂かなくても充分承知しておりますのでご安心を 」


「 え?なんでまたそんなことに?しかも最上さん限定? 」


「 最上君の仕事はとにかく徹底しているから有難いのだが、度を超すと危険域に達するんだ。いや、達したんだ。それでな 」


「 危険域? 」


「 …そんな、何をしたんだって疑いの眼差しで私を見ないで下さい、敦賀さん。

 ただちょっと磨きすぎて、スケートリンクのように滑りやすくしちゃったことがあったってだけなんです 」


「 なにがちょっとだ!けが人が続出した魔の廊下を作り上げた張本人が!しばらくの間あそこは無差別デッドゾーンだったんだぞ! 」


「 はいっ!その節は申し訳ありませんでした!! 」


「 判ればいいんだ。今日も仕事、頑張ってくれよ 」


「 はい!頑張ります!! 」


「 プッ!…なに?そんなことがあったんだ。俺、知らなかったな 」


「 過去のお話です!ラブミー部員として活動した最初の… 」


「 そうだったんだ 」




 その性格のせいで

 ときどき、やらかしてもいるみたいだけど



 怒られたり

 笑われたりしている君を見ると


 俺は少し安心するって言ったら、君は不快に思うのかな…。






 俺が君とこうして再び巡りあえたのは

 君の身の上にそうせざるを得ない事態が起こったからで



 たとえば最上さんにその根性が備わっていなかったとしたら


 俺たちは短い期間に出逢い、そして別れた

 なんてことの無い二人で終わっていたのかもしれない。




 再会したことにも、気付けないまま…。




「 敦賀さん、のんびりしていらっしゃいますけど、お時間平気なんですか? 」


「 ん?うん。社さん待ち 」


「 そうでしたか 」


「 最上さん 」


「 はい? 」


「 君はいつも元気だけど、でも何かあった時は俺に言って?

 俺、大した力にはなれないだろうけど話を聞く事だけは出来るから 」


「 へ?……ふふ… 」


「 ん? 」


「 はい!!有難うございます。じゃあ、敦賀さん、早速ですけど… 」



 しゃがんで欲しいと指示を出す最上さんの右手に従い

 少しだけ腰を落として、彼女の耳打ちを大人しく待った。



「 今朝、雨上がりの公園がとってもキレイで、少しの間ウキウキしながら散歩してきたんです。今度、敦賀さんもご一緒にどうですか?

 葉っぱの一枚一枚がキラキラしていて、めくると妖精が顔を出すんじゃないかしらってくらい、本当にキレイだったんですよ 」





 幼い頃の君を知っているからこそ、理解できることがある




 どこか浮世離れした君の思考は

 子供の頃から少しも変ってなどいなくて


 けれど幼い頃の君にとってそのメルヘン思考が

 どれほど君を寂しさから救った事だろうと思う。





 身内はお母さんしかいないのに

 母親からの愛情を感じることはほとんどなくて


 とにかく寂しさを感じていた君は、けれど上手に自分を癒せる子だった。




 そう。

 夢見がちな思考こそが、君にとってはとても大切な、現実逃避の手段だったんだよね。




 だけど本当は、それでも何度も歯を食いしばったんだろう…?


 人知れず涙を流したことも、きっとたくさんあったはず。



 俺があげたコーンの石を、唯一の味方にしながら ―――――





「 …君の言う妖精王子には会えなかった? 」


「 心の中で逢いましたよ 」


「 そう。それでそんなに元気なんだ? 」





 時を経て、再び君と時間を重ねなかったら

 きっと気づくことなど無かった。




 君が、どれほど魅力的な女の子なのかも


 君がどんなに頑張り屋なのかも






 こうして、俺が君に心を奪われることも ――――――― …





「 私はいつも元気ですよ? 」


「 そう…そうだね。君は、ずっとそうだった 」


「 ……ずっと…? 」


「 最上さん? 」


「 はいっ!? 」


「 じゃあ今度は一人で散歩に行く前に、ぜひ俺を誘って? 」




 それでも君は少し前


 本当につらくてどうしようもなかったとき

 俺の胸で泣いてくれたね。





 元気な君も

 カラ元気な君も可愛いけれど



 俺にだけ弱さを見せてくれた君が、とにかく誰よりも愛おしくて




 そんな君のことを



 君を形作る君のすべてを、俺が守ってあげたいと思う。



 君を理解できるのは俺だけでありたいと願う。




「 はい!ぜひ!! 」


「 約束だよ? 」


「 はい。了解しました!! 」




 だから、誰にも判らなくていいんだ。


 君の魅力なんて…





 俺だけが知っていれば


 俺だけが解っていれば



 







     E N D


う~ん。愛だねぇ♡(〃∇〃)


ちなみに懐かしく思われたでしょう『魔の廊下』についてのお話は、コミックス2巻収録です♡



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