趣味の月刊誌「愛石」9月号(8月1日発売)に【温故知新・愛蔵石との縁(えにし)を語る】と題して、愛蔵する石達を基に人や石との縁を振り返り、それらを糧により以上愛石趣味を楽しみたいとの思いから、気儘な私見も織り交ぜて述べさせていただいています。
連載寄稿 その2
灰屋川石(はいやがわいし)
W27・H20・D15 cm
志茄埜庵 緑釉切立長方水盤
鞍馬砂
灰屋川へは今からおよそ半世紀前の自分がまだ学生時代のこと、親世代の愛石趣味家の3氏に誘われ、初めて探石に同行した川で、当時は車で長時間掛けてやっと辿り着きましたが、天候急変で雷雨と増水により、探石も出来ず帰路に就いた苦い思い出の川でもありました。
その後、2度目の探石に同地を訪れたのが平成26年7月で、その前年秋の台風18号が京都府下にも甚大な被害をもたらしたことも有り、満を持しての探石行でした。
この石はその2度目の探石時に採取した石になります。
京都市右京区京北上黒田町の灰屋川が桂川(※地域によっては大堰川とも称されます)に合流する付近で採取。
この灰屋川流域は、加茂七石(かもななせき)と称される鴨川水系で産する7種の石の内でも特に稀少性の高い貴船石の産地から芹生峠を隔てて裏側(北側)に当たるため、愛石趣味家の間では裏貴船とも称されています。
ありがとうございました。🙇♂️
次回もご笑覧賜れば幸いです。