此方、今日は台風の影響か風もあり涼しく感じられます。
3年続いたコロナ禍で、その間各地の水石展示会も中止が相次ぎ、またそれに倣うかのように会員の減少による休会や閉会に至った愛石会も出ました。
同好の趣味者としましても寂しい限りですが、何処かで灯明の様な小さな活動さえ継続していれば再び興隆も有ると信じてひたすら愛石趣味に熱中症の今日この頃です。

灰屋川石(はいやがわいし)
W31・H11・D 9 ㎝
京都市右京区京北灰屋町一ノ谷にて採取。


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この灰屋川石は、京都市左京区貴船から芹生峠(せりょうとうげ)海抜780mを越えた通称"裏貴船"と呼ばれる京都市右京区京北灰屋町に流れる灰屋川(桂川の支流)の上流に在る"一ノ谷"と称される急峻な谷間で随分以前に採取した石で、マニアの間で「灰屋川巣立真黒石」と称される石種になります。

石面には蜂の巣状の小さい穴が空き、一部にはその穴や石面の皺に白い石灰質が噛んだ箇所も在ります。また大小多様な突起もあり台座の製作は困難が予想される為、この石は水盤に砂を敷き、それに石を据えて、水盤飾りとして観賞するのが一般的です。


大小無数の突起があり、底面(坐り)が安定しません。


採取した石は持ち帰る石に値するか否か、自心の琴線に触れるか否か?、画意を持つ石か否か?、底面が安定する石か否か?、石質が硬質か否か?、等々充分選んで持ち帰った石でも、数日して何処か気に入らない、、、場合も多々あります。逆に特に気にも留めずにいた石が数日、数ヶ月、数年後に改めて観て"これは!"と見直す石も偶にあります。今回の灰屋川石は、後者になります。

いずれ水盤に据えた荘もご覧いただきましょう。


ありがとうございました。

次回もご笑覧賜れば幸いです。🙇‍♂️😊