水石(すいせき)蒐集家を自認する私には、まだまだ多く採取したい石種が有ります。
それは、昔から趣味家の間で「水石の王者」とも称される京都市の加茂川石(※正式な河川名ではないが、何故か水石の呼称として使用されている)です。

加茂川石(鴨川石)
W6・H14・D4 ㎝
台座は紫檀製で自作です。⬇️


北山地域から多くの支流を集め、その流域により賀茂川、出町柳で高野川と合流して鴨川とその正式呼称が変わります。

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真に"カラスの濡れ羽色"です。⬇️


その出町柳より下流・宇治川に合流する迄の間で、大雨後の川原で偶に見付けることが出来る緻密硬質で濡れた石肌は"カラスの濡れ羽色"と言われる真黒で、その石粉は京・黒楽焼にも利用される貴重な石種です。

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真黒の地肌に無数の梨地紋も現れています。⬇️


いつも独り探石に行く京都市・近鉄「竹田駅」の北側の鴨川。駅から徒歩10分で河原に着きます。⬇️


加茂川石(鴨川石)

W15・H2・D11㎝

台座は紫檀製で自作です。⬇️


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古より、出町柳から下流の鴨川で採取された観賞に値する真黒石は、それより上流で採取された石に比べ「上品」で好事家の間で一際高価で売買されたことなどが文献に残ります。


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この小品の2石、決して高価で売買されるような石ではございません。水流により軟質な部位が省かれ、硬質な真黒色の石芯だけが残り、その簡素な形姿こそ座右に置き日毎眺めていても厭きません。


何れの台座も随分前に試行錯誤の末に自作した稚拙な台座ですが、それもまた石を採取した時が偲ばれます。


ありがとうございました。

次回もご笑覧賜れば幸いです。