W23・H13・ D17 ㎝


この石は、葛飾北斎の富岳三十六景の中でも特に人気のある「神奈川沖浪裏」を彷彿させる形姿を持った自然無垢の観賞石です。

富岳三十六景「神奈川沖浪裏」

1984年(昭和59年)3月、大阪城築城400年記念に併せ大阪市・国際見本市会館で開催された"全国愛石連合会大阪展"(※出展総数431石)に出品された石で、多くの来観者から好評を博しました。

今夏の猛暑と後半には長雨と続く天候異変。通年2回は適期を見計らい、収納している愛蔵石を"虫干し"と称して外気に晒し、石の清掃とチェックも心掛けていますが、今期はその好機を逸して今頃になりました。


硬質緻密な石質ですが、石を形作るのに僅か数ミリの部分も有り、ほんの少しの衝撃でも鋭利な部分に損傷を受ける危険性も有りますので、普段は緩衝材で何重にも包み、段ボール箱と木箱を重ね収納しています。また、飾る際も台座(唐木材)に据えると石に衝撃が加わる懸念から、水盤・敷砂を使用した飾りに限定しています。


石に極々僅かな加工も容認しない自分は、石が疵付かないよう細心の対策と注意を怠りません。




讃岐石(さぬきいし)は、名称のもとである香川県坂出市国分台周辺や大阪府と奈良県の境に在る二上山周辺で採取される非常に緻密な古銅輝石安山岩で、硬い物で叩くと澄んだ音がするのでカンカン石とも称されています。また古代には打製石器、磨製石器に加工して使われていました。
現在では宅地開発も進み、採取出来る範囲も極々限られています。

ありがとうございました。
次回もご笑覧賜れば幸いです。