瀬田川虎石
W17・H4・D9㎝
銘「南氷洋の一角」
昭和45年(1970年)夏、山田其隣(憲次郎)翁の賀寿記念石展(個展)に出品された全22石のうちの1石です。
瀬田川産の通称・白虎石(しろとらいし)を南氷洋に浮かぶ氷山の一つと見立てられたもので、共箱の表には銘「南氷洋の一角」、裏には瀬田川石と自筆墨書されています。
誠に僭越ですが、この一塊の石は特別に秀でた形姿でもなく只々何処にでも在るような石でありますが、山田其隣翁の自採取から養石、賀寿記念の個展出品という歴史を経て、自分の所属する愛石クラブ会員に受け継がれてきた半世紀以上の歴史を象徴するものであります。
出品された全22石のうち、4石は現在の所蔵先が判明していますが、その他の石は判りません。
下は賀寿石展図録の1頁で、右下が当該の瀬田川虎石。左下の石は御浜海岸石(三重県)銘「ライト」。
現在この2石と、もう1石の計3石は、愛石クラブ初代会長の春成渓水氏、同クラブの女流愛石家・土手伸子女史を経て、自分が受け継いでいます。
祖父は旧岡山池田藩の儒者・雲巌と父・直堂は共に石を愛され、その薫陶を受け継がれた其隣翁。
最後の文人愛石家といわれた方が残された遺愛の石は、次世代へと伝えなければならない貴重な自然無垢の観賞石です。
ありがとうございました。
次回もご笑覧賜れば幸いです。




