御浜海岸石(三重県)

W8・H14・D3㎝ 。
※仮の台座です。

銘「六合」(りくごう、ろくごう)。
広く宇宙を表します。


今年、御浜海岸を訪ねたのが年明け早々の1月末と5月の大潮の時期の2度でした。
七里御浜と称される長い海岸で、熊野市近くの浜では比較的上の画像のような紋様石が多く見られます。
一方海岸を南下すると、いわゆる那智黒石と称され碁石にも利用される真黒で海擦れし、石肌がツルツルの小石が見られます。何れも熊野灘の荒波の影響で良く磨かれ、多様な紋様が表れた石や面白い形姿の石を見付けることが出来ます。

御浜海岸石(那智黒石の海擦れしたもの)。左右11㎝。

上のような自然に磨かれた那智黒石、このサイズの那智黒石は、近ごろ1日中長い浜を歩いても見つけるのは難しくなりました。

観賞する石には、寸分の人工(加工)をも認めず、大自然が育んだ自然無垢の石しか了としない自分です。従いまして自分が探石で採取してきて蔵する石は、工作石の形姿には遠く及びませんが、自然無垢の石が醸しだす「品位・神似・真実」こそ観賞石の妙と思います。しかし、最早出回る有名産地の多くの石は産地が確かなのか、巧妙な技を駆使した形姿なのか、歳を重ねる毎に疑問も増えてまいります。


・・・ありがとうございました。次回に続きます。🙇‍♂️