◆古谷石の原石を、石表面を覆う泥岩屑の除去に取り掛かったのが7月末。以降、空いた時間にワイヤーブラシ、ステンレスブラシ、それに木綿針を使用して、泥岩屑を少しずつ慎重に取り除いては水に浸け置きと、気長く繰り返すことを続け、やっと10月になって硬質で黒色石芯が現れ、最後は硬い歯ブラシで繰り返しブラッシングをし、石面に艶を出しました。

左右19・高7・奥行13糎。

通常、歯ブラシてブラッシングの際には「イボタ蠟」と云われる艶出しを塗布して仕上げますが、自分は敢えてそれを避け、化繊布で石面の乾拭きに時間を掛け仕上げます。敢えて艶出しの塗布を避けるのは、あくまで自然の石艶を尊重するためです。


小品石ですが坐りも佳く、古谷石の特徴が良く現れています。観た方は、「亀の形姿」と申されますし、孫らは「ステゴザウルス だ!」とか話題にしています。
あとは、この石を据える台座の製作依頼です。いつもお願いする京都のY氏、お会いして石談議も楽しみです。