2026年6月29日

 朝。地元秘書が迎えに来る前に、本日最初のブログを書いてしまおう。

 知事として、公務と政務は厳格に分けている。今回は公務ではなく、政務で新井藤岡市長に会いに行く。だから公用車は使わない。

 さて、前回のブログでも触れたが、今日の午後、来夏の知事選への立候補を正式に表明する前橋市の前市長は、2年前(2024年)2月に、4期目を目指して立候補した。が、新人候補(今の小川市長)に敗れて落選した。

 思った以上の大差だった。そもそもご本人が(最初の選挙で?)「2期でやめる」と訴えていたことも影響したとは思うが、市政に対する住民からの反発も強かった気がする。

 その後も、前市長は地元での活動を続けていたようだ。そんな中、2026年の1月に、このひとの出身地でもある草津町(草津温泉)で、町長選が予定されていた。

 当時の黒岩町長は、圧倒的な実績を残していた。が、前回の町長選で「これが政治活動の集大成。5期目は考えていない!」という趣旨の発言をしていたことから、その去就が注目されていた。

 ご本人もいろいろ悩まれたに違いない。が、2025年9月の町議会一般質問で、翌年1月の選挙に「5選を目指して立候補する」ことを、正式に表明した。

 昨年の夏頃だろうか?黒岩前町長が5度目の出馬をするかどうかを迷っていた時期に、前述した前市長が訪ねて来たそうだ。いろいろな情報を総合すると、親しい経営者と一緒に、黒岩町長と面会したらしい。

 1年前の前橋市長選では再選を果たせなかったその前市長が、黒岩町長(当時)に、こう持ちかけた。

 「もし、黒岩町長が来年1月の町長選に出ないのであれば、自分が立候補したい。考えてもらえないか?」

 律儀な黒岩町長(当時)は、(まだどうするか迷っていたこともあり)さっそく仲間に相談した。が、全員が反対だった。厳しい意見が相次いだようだ。

 その理由として、「草津出身と言っても、町内に住んでいるわけではない!もう縁が薄い!」という指摘もあったと伺っている。

 が、自分も草津生まれなのでよく分かる。全国有数の温泉地に生まれた草津の人たちは、故郷に誇りを持っている。すなわち、プライドが高いのだ。

 「前橋市長選に負けて、今度は草津町長選に出るって?草津をバカにするな!」という気持ちがあったに違いない!

 ということで、前市長の草津町長選出馬への望みは叶わなかった。そうこうしているうちに、9月になって小川市長のスキャンダルが表面化。その後は、議会との厳しいせめぎ合いが続いた。同市長の辞職や再選挙の可能性など、様々な憶測が飛び交う事態になった。

 この流れを受けて、1年前の選挙で市長ポストを失った前市長は、「出直し市長選」が行われた場合の出馬(市長としてのカムバック)に強い意欲を見せ始める。

 特に小川市長退陣の流れが固まった後は、自身が敗れた前回の選挙で、再選の言動力となった保守系市議団への働きかけを強めていた。

 前市長は「ここがギリギリの限界」というところまで立候補を模索した。そのことで、新人候補への保守系市議団一本化は、かなり遅れることとなった。

 が、最終的に、2つの保守系市議団が新人の若手弁護士への支援を決めたこともあり、前市長は出直し市長選への出馬を断念。新人候補の応援に回ることになった。

 2026年の1月に行われた「出直し市長選」の結果、新人候補は当選に届かず、小川市長が再選を果たすことになった。

 それから3、4ヶ月後、連休前だったろうか?上述した同郷の前市長が、周辺に(今度は)「来夏の知事選への出馬を検討している」という噂が耳に入って来た。

 政治家には、それぞれの「思い」というものがある。個々の考え方もスタイルも違う。が、それでも自分をちょっぴり当惑させたのは、前市長の恐るべき「切り替えの速さ」だった。(苦笑)

 こうした動きを目の当たりにして、山本支持者の中には、「前市長は、あまりに節操がない!」「行き当たりばったりだ!」と批判する人もいる。

 それでも、自分自身は(ちょっと驚いたものの)、もともと嫌いではなかった前市長の一連の行動に対して、悪い感情は抱いていない。

 前市長の「県だろうが、市だろうが、町だろうが構わない。行政の長として、これまでの経験を生かしたい」という思いは、(同じ政治家として)分からなくもない!

 が、そのことを断った上で、次のことだけは言っておきたい。

 過去7年、山本一太は、知事として全身全霊で仕事に打ち込んで来た。同志である県職員と力を合わせ、議会の要望にも耳を傾けながら、数々の試練を乗り越え、一つ一つ丁寧に、施策を積み上げて来た。

 「故郷の群馬県を発展させたい!」「少しでも県民幸福度を上昇させたい!」という強い意思のもとで、何の迷いもなく、真っ直ぐに県政と向き合って来たという自負がある。

 だからこそ、「現職として挑んだ市長選に負け、町長選に出ようとしたが上手くいかず、今度は出直し市長選でカムバックを果たそうとしたがギリギリで立候補を断念し、次は知事選を目指す」という同郷の前市長には、断じて負けたくないと思っている。

 そりゃあ、そうだろう。申し訳ないが、県政に対する思い入れの強さ、深さ、政治家としての覚悟が全然、違う!!

 前市長に限らず、相手が誰であろうと、2030年の全国の温泉地の悲願「温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録」を実現させるためにも、少なくとも次の5年間は、知事として働くチャンスを与えてもらわねばならない!!

 改めて、心に誓った。「来夏の選挙は、意思に齧り付いてでも勝つ!!」と。

 あ、そろそろ出発の時間だ。