2024年2月18日

 夕方。高崎の自宅からのブログ。

 公務(知事としての仕事)も政務(地元の政治活動)もない日曜日の今日も、朝から精力的に活動している!!そう、仕事以外にも、やるべきことが山ほどある!!(ふう)

 もう少し正確に言うと、今の自分に(遊びも含めて)「無駄な行動」は1つもない!!全ての経験が、県の森羅万象に関わる知事の任務を果たすための材料(エネルギー)になっているからだ!!

 知事である山本一太と、周りの政治家との最大の違いは何か?!それは、「政治」(特に選挙)というミッション自体が、「全人格を賭けた戦い」だと捉えていることだと思う!!

 全国を見渡せば、山本一太より優秀な首長や、政策に詳しい議員なんて、山ほどいる!!が、逆に言うと、その人たちは「普通に優秀な政治家」というだけだ!!

 いわゆる「成績のいい優等生」はいても、相手の心を揺さぶる言霊を持つ人や、周りをワクワクさせる引き出しを持つ人は、本当に少ないと感じてしまう!!(ガクッ)

 ここまで書いてよく分かった!!だからこそ、「周りの政治家の話が、やけにつまらなく聞こえるのだ!」と。正直に言うが、24年にも及んだ永田町でのキャリアを通じて、「議員を辞めても付き合いたい!」と思う人は、(先輩でも後輩でも)ほとんどいなかった気がする!!

 その自分が、「政治家を引退した後も、ずっと友人でいたい!」と思うのが、河野太郎氏とか、武見敬三氏なのだ!!この2人が「いかにチャーミングな人物なのか」が、よく分かるでしょう?!(ニッコリ)

 繰り返すが、自分にとって、知事という職業は「全人格を駆使すべき勝負」なのだ。当然、アニメや漫画を含む幅広い分野の雑学(?)も、アコギを弾けることも、CDを発売した歌唱力も、日頃はあまり公開していない得意のモノマネ(笑)も、大したことのない英語力も、あらゆる場面で最大限、活用している!!

 細かい説明は控えるが、国会議員時代には、あまり役に立たなかった幅広い分野の知識や、飽くなき好奇心が、県政を運営していく上で、大きな武器になっている!!

 個人的な趣味も、過去の数々の恥ずかしい失敗も、全て知事の仕事の糧になっている!!人生で、こんなに幸運なことって、ないですよね?!(ニッコリ)

 さて、ここからは、久々に「前橋市長選挙に関するブログシリーズ第2弾」の続編を記す。

 振り返ってみると、今回の前橋市長選挙において、現職の山本龍市長が再選を果たせなかった最大の要因は、この4年間、前橋市役所のガバナンスが機能していなかったことだ!!自分はそう見ている。

 もっと言うなら、ガバナンスの欠如から連続して発生した行政の不祥事(汚職による幹部の逮捕や副市長の辞任劇を含むゴタゴタ)に、適時適切に対処出来なかったことだと感じている!!

 ここに、(厳しい表現で申し訳ないが)現職サイドの「油断」と「慢心」が加わっていた!!

 例えば、山本市長が一連の不祥事が発生した直後に、市民に対して、心からのお詫びと丁寧な説明を行い、再発防止にもっと厳格な対処をしていたら、もっと言うならその時点で、投票日の1週間前に急遽、発表した「市長給与の50%返上」のような宣言をしていたら、その後の有権者の反応は全く違うものになっていた気がする!!

 更に言わせてもらうと、現職の山本龍候補が、12年前の選挙で掲げた「市長任期は2期8年まで」という公約を守らない理由を、もっと明確に説明していたら、市民の胸に燻っていたモヤモヤ感は、かなり払拭出来ていたのではないか?!

 加えて、(その⑧でも指摘したが)4年前の選挙の得票率が4割に留まった事実をもっと謙虚に受け止め、6割の現職批判票、特にもう1人の保守系候補(元自民党県議)を支援した人たちとの和解を、進めておくべきだったことは言うまでもない!!

 今さら言っても仕方のないことではあるが、もし山本市長が、3期目の過去4年間、市役所のガバナンスを正常に機能させていたとしたら、それに加えて、3度目の再選を果たした直後から「選挙で他の候補者を応援した6割の人たち」、特に「県議選最多得票の常連だった岩上元県議」とその支持者の人たちとの和解の努力をしていたとしたら、恐らく小川候補は立候補すら出来なかっただろう!!つけ入るスキが無かったからだ!!

 その一方、現職陣営の油断と慢心は、山本候補が自民党群馬県連と公明党群馬県本部の推薦を取り付けた直後から、特に強まっていた感じがする。

 現職の選対に張り付いていた地元秘書から毎日、電話で報告を受けていたが、山本市長の陣営は、最後まで「小川候補が出馬するという情報はあるが、結局は出られないだろう。選挙は現職と共産党の一騎打ちになるはずだ!」と思い込んでいたフシがある。

 実際、小川候補が正式に立候補を表明し、選挙戦が事実上の「与党vs野党の一騎打ち」になると判明した直後、しばらくの間は、(厳しい戦いになった衝撃で)「現職陣営の動きが止まっていた」感さえあった!!

 前々回のブログ(その⑦)では、市長選の勝利を呼び込んだ小川候補の陣営の「5つの戦略」を分析した。今回のブログでは、小川陣営のショート動画やSNSを通じての発信の巧みさに、スポットを当てるつもりだった。

 しかしながら、(後から色々な情報を集めてみると)実は「そこまで綿密に練られた作戦でもなかったようだ」と分かった。

 変な言い方ではあるが、むしろ「無欲の勝利」だったような感じがする!!

 例えば、選挙期間中、明らかに普段より視聴者数が増加していたこの「直滑降ブログ」の記事の更新を知らせるXやFacebookのメッセージは、必ずと言っていいほど、小川候補の発信に「紐付け」されていた!!

 もっと言うと、知事がXで発信したメッセージに対して、小川候補自身から、「知事、安心してください!政策は変えません!!」みたいな発言が投稿されていたこともあった!!

 「山本一太のブログにまで、こんなに細かく対応するなんて、侮れない!緻密に練り上げられた作戦を遂行している専門のスタッフ(チーム?)がいるに違いない!」などと考えていた。

 が、どうも、こうした作戦を専門的に実行するスタッフはいなかったようだ!!だとすると、選対には名を連ねていない誰かが、ボランティアでやったということなのだろうか?!

 何れにせよ、知事のブログを読んだ人のうち、半分くらい(?)は、小川候補の動画等での発信に誘導されていた感覚がある!!

 実は、情報収集の段階でもう1つ分かったことがある。小川候補の陣営は、必ずしも「知事である自分と同じレベルの詳しい選挙情勢のデータを把握し、その都度、選挙戦略に生かしていた」わけではないという事実だ!!

 小川候補に近い人からの情報なので間違いないと思うが、小川氏の支持者の多くは、最後まで「皆で頑張ったけど、さすがに当選は難しいだろう!」と思っていたらしい!!

 もしかすると、小川陣営の幹部の中にも、最後の瞬間まで「本当に勝てるか半信半疑だった」人が結構、いたりして???まあ、いくらなんでも、それはないか!!(苦笑)

 今だから書いてもいいと思うが、前橋市長選挙の投票が行われた当日、夕方には「現職が思った以上の差で敗れる」という流れを掴んでいた。

 まさかNHKが19時のニュースの冒頭で「当確」を打つとは思わなかったが、開票が始まる20時過ぎには「新人候補の当確が出る」可能性が高いことを、地元秘書にだけは知らせておいた。

 その上で、「どんな結果になろうと、龍ちゃんと一緒に結果を見守る。20時までに選対事務所に行っておかないと、間に合わない!!19時20分には、迎えに来て欲しい!」と指示していた。

 その後、NHKと群馬テレビのニュースで、小川陣営のバンザイの映像を見た。県都前橋の市長選とは思えない「小さな選挙事務所」だったことに驚いた。ある意味、新鮮な感じがした!!

 ということで、小川候補の陣営のネット戦略を詳細に分析するようなことはやめた!!(笑)

 

 なるほど、実態は、市政の刷新を求める普通の有権者(一般市民)が主体となった「手作りの選挙戦」だったんだな!!それが「功を奏した」ということだったのか!!同じ政治家として、この点はとても勉強になった!!

 改めて総括すると、小川候補の勝利を生み出した最大の要因は、リスクを賭けて勝負に出た小川氏本人の「胆力」(決断力)だったということになる!!

 こうした場面で、負けることを恐れて引き下がる政治家を大勢、見て来た。え?知事になろうと決めた山本一太は、逃げなかった!!あらゆる反発を跳ね返し、リスクを覚悟で真正面から戦いに挑んだ!!

 過去のブログでも触れたが、小川候補は、本人が立候補表明する前に実施された最初の世論調査の支持率で「現職に2倍の差をつけられていた」ことを知りながら、「勝機がある」と信じて決断のスイッチを入れた!!同じ政治家として、その精神力には、敬意を表したいと思う!!

 ところで、このシリーズはあと2回で終わらせるつもりだ。次回のブログ(その⑩)では、小川晶新市長に伝えたいことを、最終回のブログでは、前橋市長選挙で得た教訓とそれを踏まえた対応について説明する!!

 さあ、YouTubeで、国内外の最新ニュースをチェックする時間だ!!この続きは(その⑪)で。