2024年2月11日

 夕方。高崎の自宅で、パソコンを起動させた。あと1時間以内に、大事な用事で外出する。その前に、前橋市長選挙ブログシリーズ第2弾の続編を書いてしまおう!!

 日曜日の今日は、高崎市内の政務が2つ。昼12時からの「萩原渉元県議 叙勲祝賀会」と13時からの「県西部地区郵便局長通常総会」だ。

 萩原元県議は同じ草津町の出身。国会議員時代からの盟友だ。主催者側の要望(2分以内)は守れなかったが、4分間の祝辞の中に、自分の思いを凝縮して発信した。知事の気持ちは十分に、伝わったと思う。

 挨拶の直後に会場を退出。次の日程まで滞在したかったが、急いで送らなければならない大事なメールがあった。駅構内のカフェで、パソコンを起動させ、手際よく作業を終わらせた。タイミングは、ギリギリだった!!(ふう)

 13時30分過ぎ。すでに始まっていた西部地区郵便局長会議に飛び込んだ。郵便局長会の方々には、昨夏の知事選挙で、とてもお世話になった!!改めて謝意を伝えると同時に、次のような趣旨の話をした。

 「組織の意識改革が必要という点では、県庁も日本郵政グループも、同じチャレンジに向き合っている。この4年間で、『事なかれ主義』だった県庁職員の意識は大きく変わった。リスクを覚悟で一歩を踏み出す文化に変貌しつつある!!」

 「郵便や物流、銀行や金融、生命保険まで抱える大企業として、いろいろな課題はあると思うが、郵便局のネットワークや地域でのブランド力を考えれば、日本郵政も必ず困難を乗り越えて、成功すると信じている。お互いに頑張りましょう!!」

 郵便局ネットワークを活用した県との連携の可能性に言及することも忘れなかった。

 さて、ここからは、前橋市長選挙の話だ。最初にまず、次のことを言っておきたい!!

 群馬県知事として、今回の市長交代により、これまで進められて来た前橋市と県との連携事業の継続が危うくなったり、今後の県との協力関係が滞ったりすることを心配している!!それは紛れもない事実だ。

 が、だからと言って、前橋市民の民意によって選ばれた、自分より25歳も若い41歳で、かつ前橋市の長い歴史の中で初めての女性リーダーである「小川晶新市長」に対して、陰でコソコソ足を引っ張ったり、ネチネチと意地悪するようなことはやらない!!(キッパリ)

 逆に言うと、「本当に言いたいこと」は、ど真ん中の直球で伝えさせてもらう!!それが自分のスタイルだからだ。

 振り返ってみると、山本一太が亡父の後を継ぐ形で参議院議員に当選したのは、37歳の時だった。以来、地元でも中央でも、いわゆる「長老」と呼ばれる方々に、ずっと虐められ、(陰に陽に)嫌がらせを受けていた!!

 そうした圧力を全て跳ね返して、何とか政治家として生き残ることが出来ている!!その点については、ちょっぴり自分を褒めてやりたい気持ちになったりする!!(笑)

 それだけに、次世代の政治家の人たちには、そんな思いをさせたくないと考えている!!これも本当の気持ちだ。

 実際、世代交代に関して、若手議員の頃から一貫して言い続けて来たフレーズがある。それは、「老害より若者の勇足の方が100倍マシだ!!」という台詞だ!!(笑)

 そもそも、山本一太は(自分の周りに常に存在していた長老たちのような)「捻じ曲がった性格」ではない!!(笑x2)加えて言うと、過去4年間、知事として、小川晶氏の県議としての実績や、真面目な仕事ぶりも目撃して来た。

 前橋市長選挙に関するブログシリーズ第1弾の冒頭(?)でも述べているように、現職の山本龍市長の応援に回ったのは、小川候補に何か恨みがあったわけでも、個人的に嫌いだったからでもない!!

 前橋市民の期待を受けて県都前橋のリーダーになったからには、ぜひ、素晴らしい市長になって頂きたい!!先週の会見でもそう言った。今の自分の偽らざる気持ちだ!!

 何度も言うが、県議と市長は全く違う!!小川さんは賢い人なので、そこは「柔軟に頭を切り替えてもらえる」と信じている!!

 さて、こうした基本姿勢を明らかにした上で、シリーズの続編を始めたい。

 先の市長選挙で現職の山本龍候補(現時点ではまだ市長)が新人の小川晶候補に敗れた原因は、大きく言って次の5つだと思う。

(1)前回(4年前)の「保守分裂の構図」となった市長選挙において、「山本りゅう」という名前を書かなかった約6割の人たちを、この4年で全く取り込めていなかったこと。

 特に山本市政に批判的だった保守系の人々の大半が、新人候補に流れた。選挙後のマスコミ各社の分析で、「自民党支持者の約4割が新人の小川候補を支持した」ことが判明している。これでは到底、勝てるはずがない!!(ため息)

(2)市役所のガバナンスが上手く機能していなかったために連続して発生した官製談合による逮捕や、副市長との対立劇等、前橋市の不祥事に、多くの市民が辟易としていたこと。

 口には出さなくても、市民の間には、昨年の「No.2の副市長が汚職で逮捕される」という衝撃的な出来事に関する十分な謝罪(反省)や説明がないという不満が広がっていた。

 不運だったのは、あらゆるメディアで連日、報道されていた自民党派閥による裏金問題が、こうした有権者の不満や怒りに火を注いでしまったことだ。

(3)過去12年間、特にこの4年間での山本龍市長の業績や功績が、前橋市民に十分、伝わっていなかったこと。

 けっして他人事ではないが、自分の周りでも、「市長は、ちっとも俺たち(私たち)の声を聞きに来ない!行事の時しか顔を見ていない!」という声が多かった。

 コロナの影響もあったとは思うが、地域の市政報告自体が少なかった気がする。この4年間、もっと自らの市政の成果を説明する努力をすべきだったのではないだろうか?

 例えば、昨夏の知事選が始まる前、自分は約1年かけて、全県に約70ある後援会の会合を終わらせていた!!

(4)多選批判がある中で、現職として4度目の立候補をしたことに関する詳しい説明をしなかったこと。

 

 あまり指摘する人はいないが、そもそも山本龍市長は、12年前、当時の高木市長に挑んだ選挙で、3期目を目指した高木氏の多選を批判した。選挙公約の中で、「市長をやるとしても2期まで」と約束していた。

 ご存知のように、知事である自分は、山本市長の再選(4期目)を支持した。ここまでの実績を考えれば、続けてやってもらうことが前橋市と県のためになると思ったからだ。

 が、市役所の不祥事ほどではないにせよ、現職候補が、初当選した選挙戦の公約(市長は2期まで)を守らずに3選され、更には4選を目指すということに関して、「納得出来ない感情」を抱えていた市民も、結構いたように感じる!!

 

 そう言えば、大沢前知事も、現職(小寺元知事)と争った最初の知事選で、多選批判を繰り広げた。確かご本人の公約(選挙広報)にも「知事は2期まで」と書かれていた記憶がある!!

 

 4年半前の知事選の際も、「約束が違う」と話していた一太派の自民党県議が複数いたことを思い出した。

 

 山本龍市長は、「多選批判をして市長になった自分が、なぜ4期目も続投する必要があるのか?」を、もっと丁寧に語るべきだった!!自分はそう感じていた。

(5)新人の小川晶前県議の好感度が高く、「現職に批判的な保守系の票を惹きつける」だけの魅力があったこと。

 

 前回の選挙で、山本市長以外の候補者を応援した保守系の有権者、特に県議選では連続のトップ当選を果たしていた岩上憲司 元自民党県議の支持者の中に、いわゆるABR現象「Anybody but Ryu!」(山本龍以外なら誰でもいい!)が浸透していた気がする。

 

 にもかかわらず、(小川候補に好感は抱いていたものの)新人候補を支持することに逡巡していた保守系の人たちも、相当数いた。

 理由は明白だ。この人たちの間には、選挙戦で実質的に小川候補の支援に回った共産党に対するアレルギーがあった。が、最終的には、ほとんどの現職批判票は、小川候補に流れた。小川晶氏に「政治家としての魅力」があったからに他らない!!

 実際、昨年4月の県議選では、前橋選挙区で(女性県議として)初めてトップ当選を果たしている!!

 繰り返すが、現職の対抗馬となった小川晶前県議が、「若さ」「クリーンさ」「女性活躍」というイメージを全面に打ち出せる、強力なライバルだったことも、現職が競り勝てなかった要因の1つだと思う!!

 さあ、そろそろ出かけないと!!次回の続編に続く。