2024年2月10日

 夕方。高崎の自宅で、パソコンのブログ更新画面と向き合っている!熱い紅茶を飲みながら、シリーズの続編に取り掛かった。

 前回のブログで、前橋市長選挙の情勢に関する地元紙(上毛新聞)の「現職やや先行」という不正確な分析報道が、「現職陣営にとって大きな痛手となった」と記した。

 その理由として、同紙が実施した世論調査のサンプル数(500)が、正確な情報を把握するために少な過ぎることを指摘した。

 加えて、コンピューターが無作為に選んだ電話番号に電話をかける仕組み(RDD)だと、どうしても数字が現職有利になる傾向があることにも言及した。

 前回のブログ(その③)でも触れたが、上毛新聞が「500サンプルの調査」だけを参考に、あそこまでの記事を書くはずがない!!その背景には、地元記者による取材の感触や印象を含めた総合判断があったに違いない!!自分はそう考えている。

 そもそも、地元に根を張っている上毛新聞は、市役所や県庁を含む行政機関、経済界、市議会や職域団体等に最も深くて広い情報ネットワークを持っているメディアだ!!

 その地元紙が「現職有利」みたいな報道をしたということは、市長選に関して記者の人たちが取材した行政や市議会、職域団体等の関係者のほとんどが、「自民党と公明党の推薦を受けた山本龍市長が負けるはずはない!」という発信をしていたということに他ならない!!

 何より、現職の選対幹部が、周辺に強気の発言を繰り返していたということだと思う。市長選の情勢を掴もうと奔走していた記者たちは、恐らく「世論調査の数値」と「関係者に取材した感触」とのギャップに戸惑っていたのではないかと推測する!!

 逆に言うと、新人の小川候補の陣営は、メディアの取材に対して、「まだまだ厳しい!」「さすがに現職の壁は厚い!」などと語っていた。そうに違いない!!

 なかなか巧みな戦略だなと思いつつ、もしかすると、小川候補を支持していた人たちは、「本気でそう考えていたのかもしれない!」と感じる部分もある!!

 え?けっして、現職の選対幹部の方々を責めるつもりはない!!議員の選挙と首長の選挙は違う。首長選挙では、「強いと思った方に、票が流れる」傾向がある。政治関係者なら、誰でも知っている「常識」だ!!

 しかも、(実質的にそうだったかどうかは別として)今回のような「与野党対決」(保守vs革新)の構図になった群馬県内の大きな選挙で、与党側が負けたことは、恐らく(自分が記憶している限りでは)過去に一度もない!!

 それだけに、現職を応援していた人たちの多くは、(心の底では)「苦戦とはいっても、最後は保守の基盤に支えられた山本龍候補が競り勝つだろう!」と思い込んでいたフシがある!!

 

 地元紙の報道を見て、そうした流れが一瞬で、頭に浮かんだ。記事を読みながら、「山本龍候補の陣営には、知事である自分が発した『1%でも油断した方が負ける』というメッセージが伝わっていない!!本物の危機感がない!!」と呟いた。

 

 これが、前回のブログで触れた自身の「危機感」の正体だ!!
 

 結論として言うと、今回、複数のメディアの分析力を鈍らせたのは、群馬県民の間に定着していた「保守の不敗神話」だったのかもしれない!!

 それはともかく、今回の市長選では、県内で最大の発行部数を誇る(特に高齢者が大きな信頼を寄せる)地元の上毛新聞が、選挙の5日前に「現職が優勢」と報道したのだ!!繰り返すが、この記事のインパクトは大きかった!!

 この報道によって現職を応援していた人たちの緊張の糸が緩み、すでに苦しい戦いを強いられていた陣営の戦闘力を「著しく低下させた」ことは疑いのない事実だ!!(ため息)このことは、しっかり胸に刻んでおきたい!!

 それにしても、今度のことで、改めて「選挙における情勢データの重要性」を痛感した。特にメディアが発表する世論調査の数字は、選挙戦の趨勢に大きな影響を及ぼす!!

 そのことが分かっていたからこそ、4年前、知事選に立候補する際には、ほとんどのメディアの調査の基準を上回る2000サンプルと3000サンプルの調査を実施した。しかも、先んじてその結果を、自らの「ちっちゃな発信装置」で明らかにしたのだ!!

 「候補者自身が選挙の前に独自の世論調査をやり、その結果を勝手に公表する!」という、言わば「掟破り」のようなこの作戦は、これまでの知事選で使われたことのない「斬新な戦略」だった!!(ニヤリ)

 実を言うと、この作戦を敢行したのは、参院自民党の幹事長だった亡父山本富雄が知事選に立候補の意思を表明した際に発生し、出馬断念に追い込まれた「ある出来事」からの教訓があった!!この件については、どこかで詳しく取り上げる。

 ここまでの4本のブログで、山本一太が把握していた前橋市長選挙の「恐らく最も現実に近い」情勢の分析を示させてもらった。この流れを踏まえた上で、次回以降のブログでは、「現職が敗北した要因」を改めて検証する!!

追伸:

1.アメーバブログの「政治部門ランキング」(視聴者数)は、今日も堂々の1位!!そりゃあ、そうだろう。他の人のブログとは、中身の濃さと熱量が違う!!(笑)

 

2.昨日、都内のドイツ商工会議所で開催された「対日投資セミナー」に参加。英語で群馬県の魅力をPRした!!

 

 いろいろと反省点はあるが、とにかくドイツ企業へのアプローチに関しても、最初の一歩を踏み出した!!(ふう)ブログの末尾に、その時の写真を掲載しておく。