2023年10月13日:パート2

 21時過ぎ。熱いほうじ茶を飲みながら、パソコンのキーボードを叩いている。

 昨晩は草津温泉に一泊。本日は午前9時過ぎにホテルを出た。

 午前10時。町内にある「国立療養所栗生楽泉園」に到着。1932年に全国で2番目に設置されたこの国立ハンセン病療養所を、初めて訪問した。最初から最後まで、草津町長が同行してくれた。(感謝)

 ここは、全国のハンセン病療養所の中で最も高齢化の進んだ施設だと聞いた。入所者の平均年齢は90歳近い。入所者数も35人まで減少しているとのこと。入所者1人1人の人生に寄り添ったプライマリーケアと後遺症の治療を実施している。
 
 園長や園の自治会長を含む関係者と面会。しばらく歓談した後で、施設の一部を見学した。社会交流館で楽泉園の歴史や資料の説明を受けた後、慰霊碑に献花。続けて「重檻房資料館」に足を運んだ。

 社会交流館でも、重檻房資料館でも、それぞれの学芸員の方が、とても丁寧に解説してくれた。ハンセン病患者の方々の「苦難の歴史」には、様々な側面があることが分かった。

 「重監房」は、栗生楽泉園の敷地内に設置されていた患者を対象とした懲罰用の建物のこと。正式には「特別病室」と呼ばれていた。

 実態は「病室」ではない。全国から集められた、反抗的とみなされた患者を重罰に処すための「監房」だった。あまりに悲惨な実態に、言葉を失った。「人権とは何か?」を深く考えさせられた。「こんなことが、2度と繰り返されてはならない!!」そう思わずにはいられなかった。

 亡父の時代からの楽泉園との関わりについては、どこかで改めて取り上げる。

 草津町から嬬恋村(北軽井沢)に移動。北軽井沢のレストランで昼食。13時から、「東京大学浅間山観測所」を視察した。14時過ぎ。長野原町の「やんば天明泥流ミュージアム」に到着。ここでは、萩原町長が迎えてくれた。このミュージアムの展示には感銘!皆さん、ぜひ一度、出かけてみてください!!

 その後は、上信越自動車道の現状を視察。14時50分から吾妻西バイパス(松谷地内のICT活用工事)、15時20分から吾妻西バイパス開通予定全区間を見せてもらった。

 夕方。高崎に向かう知事者の中で、平井鳥取県知事とのオンライン協議。温泉文化ユネスコ無形文化遺産登録運動の現状を報告すると同時に、今後の進め方についての意見を頂戴した。

 こうして予定の公務が終了。今日も中身の濃い1日だった。終日、清々しい天候。生まれ育った故郷の草津温泉、地元中の地元である吾妻郡の自然の美しさを、改めて実感した。こんな故郷があるなんて、本当に幸せだ!!(ニッコリ)

 あれ、気がつくと、身体が随分、冷えている。暖房をつけたほうが良さそうだ。ようやく秋らしくなって来たなあ。

 

 

<栗生楽泉園の重檻房資料館>

 

 

<楽泉園社会交流館での説明>

 

<東京大学浅間山観測所を訪問>

 

<やんば天明泥流ミュージアム>

 

<上信越自動車道の現場を視察>