2023年8月4日:パート2

 14時からの知事会見(当選後初の定例会見)では、「ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォーム」の構築を発表した。

 群馬県内の外国人労働者は年々!増加。それに伴って、様々な分野で活躍する外国人の存在は、益々、重要になりつつある。

 今から3年前、群馬県は、新しい知事のもとで作成した総合計画の中で、外国人県民を「単なる労働力」ではなく、地域経済及び地域の活力をともに創る「仲間」として迎え入れる方針を表明した。

 そのことが、群馬の目標である多文化共生・共創社会の実現にも繋がっていくと捉えているからだ。

 にもかかわらず、外国人労働者の不適切な労働条件での雇用や、悪質仲介業者による斡旋などによって、様々な問題が顕在化しているのも事実だ。結果として、犯罪に手を染めてしまう外国籍の人たちがいることは、残念としか言いようがない!

 県内の外国人労働者の中で、最も数が多いのはベトナム人。そのことを踏まえ、知事に初当選した後の最初の海外訪問先として、ベトナムを選んだ。以降、ベトナム政府とは、良好な関係を維持している。

 2度目のベトナム訪問の際にも、ベトナムの国家主席や副首相と会談。日本の技能実習生制度を正しく機能させるためには、技能実習生を送り出す側(ベトナム政府)と受け入れる側(県内企業や経営者)の双方の努力が必要という点で、認識が一致した。

 こうした流れを受け、今般、群馬県は、外国人労働者に関する様々な課題に、関係機関が連携して対応するための仕組み「ぐんま外国人雇用適正化推進プラットフォーム」を構築した。

 このプラットフォームの目的は、外国人労働者の地域社会や企業への定着促進だ。この枠組みには、労働局をはじめ、県警、出入国在留管理局など、県内の関係機関に参画してもらう。

 県の狙いは、上記のプラットフォームを活用して、関係機関のネットワークを通じた情報交換や連携を深化させ、様々な課題の解決に結びつけることだ。

 例えば、このプラットフォームの枠組みを使って、外国人労働者を受け入れる企業や監理団体などを対象とした課題解決事例の勉強会やセミナーを開催する。そうしたことを通じて、受入企業の環境整備や理解促進を図っていく。

 同時に、法律を遵守しない悪質な送り出し団体を排除するため、相手側に「外国人労働者を送り出す際のルール整備」も働きかけていく必要がある。

 これまで相手国政府と築いてきた関係を活かし、駐日ベトナム大使館にも同プラットフォームに参画して頂くこととなった。(感謝)

 大使館のルートを通じて、労働者を受け入れる側の現状や課題についての認識を本国政府とも共有したい。相手国に対して、必要なルール整備を促すためだ。

 ちなみに、こうした外国人労働者に関するプラットフォームに駐日ベトナム大使館が参画するのは、全国でも初のケースだと聞いている。

 さっそく、来週10日(木)に第1回の情報交換会を開くこととした。最初の会議では、関係機関と様々な課題や情報を共有すると同時に、率直な意見交換を行う予定だ。

 上述したように、プラットフォームを活用した取組により、外国人労働者の地域社会や企業への定着に向けた環境整備が進むと考えている。

 外国人の活躍によって地域が活性化し、生活基盤が安定すれば、より安全安心な暮らしにも繋がっていく。

 群馬県にとって重要なのは、外国人労働者に群馬県を「働く場」として選んでもらうことだ。引き続き、労働環境の適正化に向けた取組を進めていくつもりだ。

 15時からは、担当部局との協議。終わったのは16時30分。続けて、宇留賀副知事から「霞ヶ関の最新動向」に関する報告があった。

 的確な分析に感銘!これだけの情報力と行動力を持った副知事、他の都道府県にはいないと思う。(ニッコリ)