2023年7月24日

 13時。高崎の自宅からのブログ。

 2度目の知事選から一夜明けた今日は、朝から「選挙中に出来なかったこと」を処理している。本日から始まる「全国知事会」は欠席。津久井副知事に代理出席をお願いしてある。

 明日も午前8時過ぎに自宅を出発。県内を回った後、14時頃(?)に登庁。選挙管理委員長から「当選証書」を受け取る予定だ。

 さて、今回の知事選に関して、心の中で決めていた目標は、「投票率30%以上、得票率80%以上」だった。前回と同じ「共産党推薦候補者との一騎打ち」という構図が確定した瞬間から、「投票率の低下(=得票数の減少)は不可避」だと覚悟していた。

 結果として、この目標は、ほぼ達成出来たと思う。が、残念だったのは、どちらもギリギリで届かなかった(投票率29%、得票率79%)ことだ。(ため息)

 実質的に「現職知事の信任投票」みたいな形になってしまった選挙において、有権者の関心を高める(=投票率を上げる)のは、至難の業だった。

 当然、マスコミの関心も極めて低かった。地元メディアを除き、全国版のニュース番組で群馬県知事選が報道されることは、ほとんど無かった。選挙を扱うネットのニュースサイトでさえ、まともに取り上げたところは無かったように思う。

 だいいち、地元紙(上毛新聞)が、知事選の世論調査をかけた形跡がない。(驚)このことが全てを語っている。実際、前回の知事選と違って、選挙の細かい情勢分析は一切、掲載されなかった。

 理由は分からないが、「調査の意味がない」という判断だったと考えるのが普通だ。(ガクッ)

 すなわち、この選挙に関して、最も正確な情勢を把握していたのは、恐らく「独自調査を含む2回の全県世論調査のサンプル」を持つ自分だけだったという結論になる。「投票率3割、得票率8割」というのは、具体的なデータを踏まえた予測(目標)だった。

 ところで、今度の知事選に立候補したのは3人。選挙戦が始まる前も、17日間の戦いが始まった後も、他の2人の候補者の悪口は一切、口にしなかった。全ての演説には、前向きな言葉を散りばめた。最初から、そうするつもりだった。

 そりゃあ、そうだろう。誰だって、わざわざ猛暑の中を出かけて来て、他人の悪口や批判なんて聞きたいわけがない。気分が悪くなるだけだ。

 しかも(申し訳ないが)、現職候補である自分が、他の候補者の動きに、ほとんど注意を払っていなかった。今だから言える話だが、世論調査の数字や現場の反応を見ながら、終始、「自分以外の候補者の活動は、選挙の趨勢(勝敗)には、何ら影響を及ぼさない!」と確信していたからだ。

 が、そのことを断った上で、アメブロランキング政治部門1位の視聴者数を誇るこの「直滑降ブログ」に、他の候補者についての率直な感想を書き残しておく。え?何度も認めているように、山本一太は人格者ではない。欠点だらけの人間だ。(笑)

 時には、素のままの感情を吐露することも自分の一部だし、このブログの特徴だと思っている。

 「現職候補との勝負」という構図の中ではやむを得ないことなのかもしれないが、前回も立候補した共産党推薦の候補者に対しては、「とにかく相手のアラを探して、(批判というより)悪口を振り撒く人物」という印象しかない。

 4年前の選挙でも、(その後、非業の最後を遂げた安倍元総理のことを何度も引き合いに出して)「あの『安倍一味』の知事候補」みたいな言葉を頻繁に使っていた。政策への批判というより、感情的かつ人格攻撃に近い主張だなと感じた。

 今回も全く同じだった。表面的な数値や現象ばかりを捉えて相手を攻撃するものの、「まともな対案が何もない!」というスタイルだ。

 皆さん、考えてみてください。「福祉を手厚くする!」とか、「農業や林業を守って群馬モデルにする!」なんて、言うだけなら誰でも出来る。それはただのスローガンであって、政策とは呼ばない!

 世の中も、県政も、そんなに単純ではない!!この4年間、数々の難問に遭遇し、全身全霊で仕事に打ち込んできた知事の言葉だもの。説得力があるでしょう?!(笑)

 知事がある事業を実現するためには、政策や行政の知識に加え、問題の背景や様々なデータの分析、緻密な制度設計、議会を含む関係者への根回しや効果的な発信に関する戦略、突破力等が不可欠なのだ。

 上述した候補者の主張の内容には、そうしたものが一切、感じられなかった。多くの県民も、そう感じたはずだ。大変申し訳ないが、そもそも「群馬県のリーダーである知事を務める能力や資質が全く欠如している」と言わざる得ない。

 自分自身が、次の選挙に立候補するかどうかは、まだ分からない。が、直感として、「この人物と2度と選挙で戦うことはない」という気がする。そこで、万一、山本一太が3度目の出馬をすることになった場合に備えて、こうお願いしておく。

 某党関係者の皆さん、もし次の選挙でも誰かを推薦するとしたら、「知事である私と政策論争が出来るレベルの方」を擁立してください。例えば、伊藤前県議や酒井県議のような人を担いで頂ければ、「候補者討論会」も喜んで受けさせてもらいます!

 実際に県政に携わった(又は関わっている)この人たちには、政治哲学や政策の方向性は違っても、行政の知識と経験がある。県の政策は批判しつつも、新型コロナ対策や豚熱問題で、「どれほど現場の県職員が必死に頑張って来たのか?」もよくご存じだ。

 この4年間、知事として県議会に提案した全ての議案は、どれも「圧倒的多数」(又は全会一致)で議決して頂いた。反対票が出たとしても、常に伊藤県議と酒井県議による2票だけだった。

 が、その2人でさえ、新型コロナ対策関連の補正予算案には、賛成票を投じてもらったことがある。

 もちろん、保守政治家である自分と共産党では、政策の理念も哲学も大きく違う。が、常に「政策や理念が一貫している」点に関しては、ある意味、政治家として尊敬に値する部分もあると考えている。

 だからこそ、知事としては、共産党所属の2人の県議による一般質問にも、真剣勝負で向き合って来た。どんな批判も、しっかり聞くように心がけている。

 加えて言うと、共産党の知事要望にも、毎回、真摯に耳を傾けている。歴代の知事で、ここまで真面目に対応した人はいなかったはずだ。

 あ、お湯が沸いた。熱い紅茶をもう一杯飲んでから、何本か大事な電話をかけないと。この続きは次回のブログで。

追伸:

1.え?ポスターを県内1箇所にしか貼らなかったもう1人の候補者についてはどうなのかって?!悪いけど、最初から全く興味がないし、何かのコメントをする気も起きない。(苦笑)

2.選挙中にはブログにURLを掲載出来なかった高崎駅西口での「最後の街頭決起大会の演説」と、前橋市の選挙事務所における「当選直後の挨拶」の動画を添付しておく。時間のある時に、ぜひ、見てみてください。

 特に高崎の「街頭決起」の動画では、マイクを握ってくれた政治家の人たちの「演説力」も、よく分かります。なるほど、映像って、恐ろしいものだ。

<高崎駅西口 決起大会での演説>
https://youtu.be/PDsaIz7dUoA
<当選直後、前橋市の選挙事務所で御礼の挨拶>
https://www.youtube.com/watch?v=Jxuw2rIiGqo