2023年2月8日

 21時。たった今、遅めの夕食(カレーとサラダ)を食べ終わった。熱い紅茶の入ったマグカップを片手に、最新のブログを書く。

 本日は午前9時に自宅を出発。午前10時からJ:COMのオリジナル番組「埼玉の逆襲〜群馬編」の収録。タレントのゴルゴ松本さんを相手に、群馬の魅力をPRさせてもらった。

 午前11時。議会運営委員会に出席。提出議案の説明を行なった。昼12時。「群馬県女性団体連絡協議会新年会」に出席。来賓として挨拶した。県庁にとんぼ返りして、昼食&仕事。13時からは、32階の「NETSUGEN」で県立女子大生との意見交換会に足を運んだ。

 14時30分。県のeスポーツ振興に大きな貢献を果たしていただいている某経営者への感謝状贈呈式。15時30分。山本一太高崎後援会の幹部が来訪。こんな人たちに応援してもらっているなんて、本当に幸運だ。(感謝)

 16時30分。プロサッカーチームの「ザスパクサツ群馬」の新社長が来庁。監督とキャプテンも一緒だった。今シーズンの活躍に対して、熱い激励と期待のエールを送った。頑張れ、ザスパ!!

 17時20分に県庁を出て、「診療」に向かった。これから定期的に「身体のメンテ」を入れていく。知事にとって最も重要なのは体力(健康)だ。そうでしょう?!

 さて、先週金曜日に、令和5年度の当初予算案を発表した。項目が多岐に渡るため、内容を一気に紹介することは難しい。が、「財政の健全性の確保」については、このブログに詳しく書いておきたいと思う。

 「財政の健全化」は、知事就任以来、最も重視してきた政策の1つだ。ポイントとなるのは、(1)基金残高の確保(2)県債発行額の抑制(3)県債残高の縮減という3点。

 それぞれの詳細について説明する前に、先ず、今回の予算案の総額等について説明する。

 令和5年度当初予算案の総額は、8,197億円。前年度に比べて約10億円の増加。平成20年度以降では、過去最大の予算規模となった。

 幅広い政策分野の中でも、特に堅調な成果が見られるのが「財政の健全性の確保」だ。以下、上記の3つのポイントを解説する。

(1)基金残高の確保

 財政調整基金とは、都道府県が年度間の財源の変動を緩和するために積み立てる基金のこと。大規模な災害等の発生による財源不足が生じたような場合、この基金を活用して対応する仕組みだ。

 そうでなくても、気象災害が頻発化、激甚化している。万一の場合に備えて、一定の基金残高を確保しておく必要があることは言うまでもない。 

 今回、令和5年度当初予算編成を行なった後の基金残高は、令和4年度の県税の増収等により、前年度を上回る219億円を確保することが出来た。

 ブログの末尾に添付したグラフを見てもらえれば一目瞭然だ。かつて群馬県は、毎年、基金のほぼ全額を取り崩して当初予算を編成していた。緊急事態への備えが不十分だったと指摘されても仕方がない。

 この間、万一、大規模災害により財政調整基金が底をつくような状況に陥っていたとしたら、赤字分を埋め合わせるために、現行の事業を止めるか、先送りする事態になっていたはずだ。
 
 結果として、令和5年度当初予算編成においては、この綱渡りのような状況が更に改善されることになった。

(2)県債発行額の抑制

 県債とは、県民生活に直結する社会基盤整備のための財源。将来の世代にも公平に負担してもらうという観点から発行している。

 ただし、残高が増えすぎると、将来、県債の償還に予算が割かれ、その分、県民サービスに使える予算が減ってしまうことになる。この点には、留意しておかねばならない。

 すなわち、後年度に過度の負担を負わせることのないよう、県債発行の仕組みを、適切に活用する必要があるということだ。

 「100年続く自立した群馬」を実現させるためには、県債残高を少しずつでも減らしていくことが極めて重要なのだ。

 令和5年度の県債の新規発行額は、「臨時財政対策債」の大幅な減により、令和4年度当初と比べ104億円減の486億円に抑えられた。この意味は大きい。

 が、その一方で、新たな取り組みとして、グリーンイノベーションを含む環境問題の解決に繋がる事業に活用するための県債であるグリーンボンドを発行することとした。

 グリーンボンドの発行を通じて、今後、「2050年に向けた『ぐんまの5つのゼロ宣言』実現条例」に基づく本県の取組を、幅広くアピールしていきたい。

(3)県債残高の縮減

 県債の発行抑制により、県債残高は、令和4年度決算見込みと比べ、全体で439億円、減少した。当初予算としては、令和4年度に引き続き、2年連続で全体の県債残高を減らしたことになる。

 以上が、「財政の健全性の確保」に関する成果だ。

 前述したように、令和5年度当初予算編成においては、県債の発行を大きく抑制し、かつ県債残高も減少させた。それと同時に、一定規模の基金の確保にも成功した。

 ひとことで言うと、以前の群馬県は、かなり無理をした財政運営(綱渡りの財政)を繰り返して来た。具体的には、毎年のように基金のほぼ全額を取り崩し、退職手当債のような赤字県債も目いっぱい発行していた。

 例えるなら、背伸びではまだ足りず、無理して飛び上がりながら「実力以上の大きな予算」を組んでいたというのが実態だ。

 3年半前、山本県政がスタートしてからは、津久井副知事をリーダーとする「熟慮断行チーム」で、県有施設のあり方や様々な事業についての「見直し作業」を積み重ねて来ている。

 他方で、新規事業については、可能な限り国の財源を活用する等のワイズスペンディングを実践している。実際、政府に群馬県の取り組みを後押ししてもらうため、トップセールスによる国への働きかけも精力的に展開している。

 こうした努力の積み重ねが功を奏し、今回、全国でも下位に位置付けられていた基金残高の比率を、全国平均に届く手前まで増やすことが出来た。え?残高が増えたとはいえ、隣県の栃木県や茨城県に比べたら、まだ低い水準に留まっている。

 新年度の予算編成過程で、何とか財政健全化に向けた最初の道筋が見えたと判断したからこそ、大規模な財政負担を伴う「高校生世代までの医療費無料化」や、「小児医療センター再整備」の着手を決断することが出来たのだ。このことを、ぜひ、県民の皆さんにもご理解いただきたいと思う。

 首都圏にある群馬県は、もともと経済活動が盛んな地域であり、恵まれた環境にある。その群馬が「身の丈に合った財政運営」を行えば、おのずと財政状況は良くなると信じて、これまで財政健全化の取り組みを進めてきた。今回のデータを見ながら、「自分の感覚は間違っていなかった」と思わずにはいられなかった。

 知事として特に良かったと感じるのは、地方自治体の財政再建策としてありがちな「職員の給与カット」みたいな手法を使わず、ここまで辿り着けたことだ。

 過去3年を振り返ると、知事のあらゆる分野での挑戦を支え、3つのウイルス(新型コロナ、豚熱、鳥インフル)から県民を守るための戦いでも、常に先頭に立って頑張ってくれた職員のモティベーションを維持することは、スゴく大事なことだからだ。この点は、知事として誇れる実績だと自負している。

 財政再建への道のりは、まだ道半ばだ。引き続き、事業の見直しの徹底やワイズスペンディングの発想によって、財政の健全性確保に努めていきたいと考えている。

追伸:群馬県が発表した今日の新型コロナ感染者は636人。県内病床使用率は29、8%。ようやく3割を下回った。
 

 

<財政健全化に向けた確かな一歩>

 

 

 

 



<ザスパクサツ群馬の新社長を激励!>

 

<県立女子大生との意見交換会>

 

<eスポーツへの貢献で感謝状>

 

<女性団体連絡協議会新年会>