2023年1月15日

 21時過ぎ。高崎の自宅からのブログ。

 体調を崩して療養中だった自民党県連幹事長(現職)の中島あつし県議が亡くなった。18時過ぎに自宅を弔問し、ご焼香をさせていただいた。安らかな表情だった。

 ご本人はもちろんのこと、ご遺族の方々にとっても、(色々な意味で)苦しい闘病の毎日だったに違いない。心からご冥福をお祈りします。(合掌)

 今週末のご葬儀には、必ず参列させてもらう。お父上の志を継いで4月の県議選に立候補すると表明した次男の方とも、言葉を交わした。ぜひ、頑張って欲しい!微力ながら、全力で応援させてもらうつもりだ。

 さて、先週(12日)の会見で、アート振興のための新たな条例「群馬パーセントアート推進条例」の制定を目指す方針を発表した。今回のブログでは、全国初となる新たな条例の中身を紹介する。

 この条例の大きな狙いは、他の地域と異なる独自の価値や、周りを惹きつける求心力を備えた群馬を実現することだ。

 同政策のモデルとなっているのは、欧米などでは既に法制化されている「1% for art」という考え方。これは、一般的に「公共建築の費用の1%を、その建築に関連する芸術・アートのために支出する」という政策だ。

 今回、群馬県が打ち出そうとしている条例では、1%という数字の枠は定めない。条例として位置付けようとしているのは、「県予算の一定割合をアートの振興に支出する」という仕組みだ。これが実現すれば、(前述したように)全国でも初めての試みとなる。

 上記の趣旨を踏まえて、条例案は「1%」ではなく、「%」という形にした。これは、欧米のように公共投資に限定して1%を支出するのではなく、「より広く予算全体から一定割合を支出する」という制度の方向性を明確にするためだ。

 実は、3年半前に知事選に立候補した際、政策集の中で、アートを活用した地域振興策として「1% for art」の実現を掲げていた。これを受けて、令和2年には、県内外の有識者を集めた「アートによる地域創造会議」を設置。知事自らが座長を務め、会議での議論を報告書にまとめた経緯がある。

 何度も言ってきたように、知事として創り上げたいのは、「始動人」を含む多彩な人材が次々に生まれると同時に、全国からクリエイティブな人材を惹きつけるような地域なのだ。群馬県に、多様な人的資源によって地域が活性化されていく流れを生み出したい。

 そのための主要な装置の1つが、今回の条例ということになる。「1% for art」の精神を生かしつつも、群馬ならではのアート振興策(群馬モデル)により、地域の活性化を図ろうとする政策だ。

 次に、条例の内容を説明する。添付したスライドを見ながら、読んで欲しい。

 今回のプロジェクトの特徴は、県予算による「安定的な財源供給」を条例に位置づける点にある。

 本条例を通じて、アート教育による「始動人」の育成や、アーティストが自立出来るような環境づくりを進める。そうすることで、アートを触媒とした新たな価値の創造や、地域経済の活性化を促す。そして、そこで生み出された資金が次のアート振興へと繋がるような「アートによる好循環」を創出することが目標となる。

 本構想では、市町村や県民、民間事業者も、アート振興の主体と位置付けている。群馬県だけでなく、各主体に積極的に取り組んでもらうことで、様々な分野の好循環を生み出していきたいと考えている。

 例えば、2007年にスタートした「中之条ビエンナーレ」は、美しい里山文化に触れながら、アーティストが滞在制作を行い、そこから生まれた作品を地域全体で展示するというイベントだった。

 この芸術祭には、県内外から多くの来場者が訪れた。コロナ前の2019年には、延べ39万人が来訪し、賑わいを創出した。更には、滞在制作をした作家が移住したり、海外も含めた作家と地域住民との交流が生まれたり、地域の活性化に繋がる動きも生まれている。こうした好循環を、ぜひ、県内各地で生み出したいと思う。

 ちなみに、本条例案を策定するにあたり、パブリック・コメントという形で、広く県民の皆様のご意見を募集中だ。募集期間は、先週の1月12日(木)から、2月10日(金)までの30日間となる。

 県のホームページをはじめ、各行政県税事務所などでの閲覧が可能だ。多くの県民の皆様からの、様々なご意見をお待ちしています!!

 県民の方々からのご意見も踏まえた上で、2月に開催される県議会に条例案を提案する。県議会での丁寧な説明を通じ、新たな群馬モデルとなるこの画期的な条例を、何としても実現させたい!県民の皆さん、ぜひ応援してください!!

追伸:今日、発表された県内の新型コロナ感染者は1,556人。病床使用率は63、1%だった。ここ数日、やや数字が下がっている。