2022年12月12日

 午前11時45分。高崎の自宅で、パソコンを起動させた。少し前に、令和4年度当初予算に関する関係部局とのウェブ会議が終了。まだ最初の段階ではあるが、中身の濃い議論を交わした。(ふう)昼食の準備をする前に、短いブログを書く。

 今週は、日程が詰まっている。残念ながら、庁議を開く時間は無さそうだ。が、次回(来週?)の庁議で、県庁幹部全員に改めて伝えたいと思っていることを(事前に)記しておく。県庁職員全員に読んでもらいたい!

 知事に就任して3年目。常に自らに言い聞かせてきたことは、「決して独善的(傲慢)になってはならない!」ということだ。どんな決断を下すにも、様々な意見に耳を傾けなければならないのは当然だし、実際にその努力を続けてきたと自負している。

 例えば、2年前に了承された今の総合計画を県議会に諮る際には、事前に県内12ヶ所で知事による説明会を行った。最初から最後まで知事が司会を務めたこの会議(約2時間)には、全ての市町村長、全ての会派の県議を招いた。もちろん、全員から意見を聞いた。その際に出席者から出された多くの見解やコメントは、出来る限り最終案に盛り込んだつもりだ。

 そもそも、(何度も強調しているように)県がどんなに偉そうな政策を掲げたところで、市町村との連携が無ければ「絵に描いた餅」になってしまう。どんな事業も県議会で予算の議決をしてもらわなければ、実施することは出来ない。だからこそ、過去3年間、市町村との連携や県議会との信頼関係の構築に力を注いで来た。

 そのことを前提に、改めて県庁職員たちに「肝に銘じて欲しい」ことがある。それは、山本県政の基本姿勢とも言うべき次の「2つの鉄則」だ。

 「どこの誰からいかなる誘惑があろうと、いかなる圧力を受けようと、県民に説明出来ない不透明なことは、絶対にやってはならない!」

 「どんな決断をするにも、最終的な判断基準は、県民全体のためになるかどうかということ。政治(県政)は一部の特定の人たち(個人)の利益を守るためにあるのではない!!」

 だからこそ、1つ1つの事業に関して、これだけの時間をかけて協議をやって来たのだ。特に予算関連協議には、常に2人の副知事と総務部長(財政課長)、秘書課幹部(首席補佐官と秘書課長)が同席。関係部局と真剣な意見交換を実施している。

 何しろ県の予算の源泉は県民の税金なのだ。どんな事業をやるにせよ、費用対効果を丁寧に検証するのは当然だ。そうでしょう?!

 世の中は、善悪や白黒では割り切れない。それぞれの人には、それぞれの事情や思いがある。そのことはよく分かっている。これからも、色々な意見に真摯に耳を傾ける姿勢を忘れないようにしたいと考えている。

 ただし、政治家として、県民と県のためにそうせざる得ない場合は、「どんな相手とも正面から戦う」(=対決は恐れない)と決めている。ましてや、外部からの理不尽な圧力や恫喝で、政策や事業を捻じ曲げるようなことは、絶対にやらない!!え?不透明な裏取引なんて、最初から問題外だ!!

 そんなことをしたら、山本一太を「群馬県知事選史上最多得票&最高得票率」で選んでくれた有権者(県民)を裏切ることになる。

 国会議員時代から、地元秘書たちに口を酸っぱくして言い聞かせていることがある。それは、「地域の陳情や要望はしっかり受け止めなければならないが、お天道様のもとで出来ないことは断じてやってはいけない!」ということだ。

 そりゃあ、そうだろう。万一、県職員や地元秘書が違法行為に手を染めたら、彼らの人生は滅茶苦茶になってしまう。知事として、そんなことは絶対にやらせない!!山本一太が知事である限り、群馬県では(時々、他の市町村で起こるような)職員の汚職や違法な情報漏洩みたいなことは、断じて発生させないと心に誓っている。すなわち、公務員である職員が「利権に巻き込まれる」ような構造や状況を、決して作ってはならないということだ。

 幸か不幸か、政治とは「妥協の芸術」だ。あのオバマ大統領だって、某大学の卒業式の講演で、こんな趣旨の発言をしていた。

 「政治とは妥協の産物だ。自分たちが100%正しいと確信している時でさえ、妥協が必要なのだ!」と。

 それでも、念の為にもう一度、書き留めておく。

 群馬県のリーダー(知事)として、今後も、周りの人たちの立場には配慮する。これまでと同様、「不条理だ!」「何かがおかしい!」と思っても、あえて発言を控える場面はあるだろう。これでも結構、我慢しているのだ。(苦笑)

 ただし、いざという時は、全ての真相(情報)を県民の前で発信し、有権者の判断(審判)を仰ぐつもりでいる。どのみち、来夏には、知事選という2度目の審判が待ち受けているのだ。

 知事にその覚悟と能力があることを、改めて同志である県庁職員全員に知っておいて欲しいと思う。皆さん、私たちは、評論家でも傍観者でもありません!あらゆる事業に責任を負わねばならない当事者なのです。その醍醐味と苦しさを同時に抱えつつ、これからも、県民のために、誇りを持って、堂々と「透明な仕事」をしてください!!

 あ、秘書課から電話がかかって来た。え?13時から再びウェブ協議だったのか?!急いで準備を整えないと。

追伸:夕方からは県立女子大の講義。その後には、大事な会食(公務)もある。