2022年11月26日

 19時。夕食の準備を始める前に、本日のブログを更新する。

 13時30分。健康福祉部長から電話があった。本日、県内で新たに判明した新型コロナ感染者は2、338人。前週同曜日(1,700人)から増加。なかなかこの流れが止まらない。

 亡くなった方は4人。病床使用率は(少し下がって)56、5%。感染拡大を防ぐことはもちろん、感染者が退院するプロセスをスムーズにすることも重要だ。 

 さて、今回のブログでは、先週(24日)の知事会見で発表した群馬県のアンテナショップ「ぐんまちゃん家」の事業終了について書く。都内のアンテナショップに関しては、兵庫県や北海道美瑛町も、相次いで事業を撤退。新潟県も来年、閉店する予定だ。時代や社会状況が変わる中、アンテナショップ事業そのものが曲がり角に来ている気がする。

 「ぐんまちゃん家」は、首都圏に向けて群馬県の魅力を総合的にアピールし、イメージアップを図るための情報発信拠点として、平成20年度に東京・銀座に設置された。平成30年度に現在の場所に移転した後も、複数の県内市町村や関係団体を含む多くの方々にご利用を頂いている。各種のイベントやメディア向けの情報発信も行なってきた。

 しかしながら、社会情勢の変化等を踏まえ、令和2年度に「県有施設のあり方見直し委員会」の対象施設となった。調査の結果、「デジタル化の進展など、環境の変化」「高額な賃借料」「人通りが少ない立地」という3点の課題が浮かび上がった。委員会からは、「現在の施設を維持する必要性は低い」との最終報告を受けていた。

 上記の流れを踏まえ、令和2年度末に、県の地域機関としての「ぐんま総合情報センター」を廃止。同時に、アンテナショップ事業については、「店舗の建物賃貸借契約が満了する令和4年度末までに方向性を検討する」との方針を打ち出していた。

 ここからは、ブログ末尾に添付したスライドを見ながら、読んで欲しい。

 その後、様々な観点から検討を重ねた結果、アンテナショップ事業は令和4年度末に終了することを決めた。「ぐんまちゃん家」1階ショップは、12月末をもって閉店することとする。

 建物の賃貸借契約は、令和4年度末までとなるが、原状回復工事を実施するため、閉店は12月末とさせてもらう。これまでご利用いただいた皆さんに、改めて感謝を申し上げたい。

 今般、事業終了の判断に至った2つの理由を、改めて説明する。

 1つ目は、来場者数の激減だ。令和3年度のぐんまちゃん家の年間来場者数は13、5万人。来場者数が最も多かった平成25年度の57、5万人から、約8割の減少となった。売上額は9,298万円。ピーク時である平成27年度の1億6,763万円から半分近くまで下がっている。

 もちろん、コロナ禍による影響も大きい。が、それ以上に、デジタル化の進展により、物産販売がECサイトにシフトするなど、社会情勢の変化が根本的な要因だと捉えている。

 2つ目の理由は、高額な維持コストだ。現在の店舗では、年間約7千万円という高額な賃借料が発生している。そもそも群馬県の魅力の一つは、都内からの距離が近いことだ。高額な賃借料の支払いが必要な都内拠点への誘客ではなく、東京に近い群馬県へ直接誘客することに力を注ぐ。その方が(どう考えても)戦略的かつ効果的だ。

 他県のアンテナショップ撤退の流れが続く中、戦略の転換を図っていくべきだと考える。

 以上が、今回の決定にいたった理由だ。

 ちなみに、ぐんまちゃん家が閉店したあとも、パブリシティ活動や観光誘客促進事業については、東京事務所を中心に継続していく。

 加えて言うと、ぐんまちゃん家2階のレストラン「銀座つる」の1月以降の営業については、店舗運営事業者の意見も確認しながら、現在、調整を行なっている。引き続き、丁寧にプロセスを進めていく。
 
 1階ショップの閉店日などの詳しい情報は、後日ぐんまちゃん家公式ホームページに掲載する予定です。ご関心のある方は、そちらをご覧ください。

 首都圏を含む国内外への群馬の魅力発信は、知事によるトップセールスやネットを駆使した情報発信等によって、今後も精力的に展開していくつもりだ。